夏になると川遊びで子供が亡くなったという報道が、毎年10件以上あります。そのため川遊びは危険だという認識を持った人も増えているように感じます。
もちろん川遊びは危ないですが、注意しながら川で子供を泳がせれば、決して危険ではありません。
しかし現実には、危険をまったくわかっていないために、やってはいけないことをしている子供もたくさん見受けられます。
お子さんが川遊びで事故に遭わないようにするため、どのようなことに注意すればいいのかまとめました。
目次
川遊びは危険
川遊びは危険ではないと思っていました。私は山奥で生まれ育ちましたから、危険な川遊びはたくさんしました。
中学生になった時には、流れが急で水深が5mくらいある川で泳ぐことも珍しくありませんでした。
流れが激しいので渦が至る所に発生し、渦に巻かれると、一瞬で3~4m下まで引っ張り込まれます。それでも危ないとはまったく思うことはなく、それを楽しんでいました。渦に巻き込まれても落ち着いていれば5~10秒後には自然に浮き上がって、水面に顔を出せると分かっていたからです。
そのような川は、確かに慣れていない子供には確かに危険だと思います。私たちがやっていたのは、急流下りみたいな遊びです。かなり深い淵に飛び込んで、そこから500m以上の距離を泳ぎながら流されていきます。深いところも浅いところもありますが、すべての区間はどんな水泳の達人でも、流れに逆らって泳ぐことはできないレベルの流れの速さでした。
このような遊びでも、絶対のルールがありました。泳ぎの下手な子は、そのコースを泳がないというものです。勇気試しみたいな趣もあったため、度胸のある子だけしかやりませんでした。限られた子供しかやらないことだったため、水難事故も起きていなかったのだと思います。少なくとも地元の子供が、そこで亡くなったという話を聞いたことはありません。
このような遊びをしてきた私であるからこそ、川遊びの本当の恐ろしさを知っています。川遊びははっきり言って危険です。流れの急な川のことをよく知らない子供が、私たちが遊んだ川を流された場合、100回に1回は死亡事故につながるのではないかと思います。
自分の子供が川遊びをして水難事故に遭わないようにするためには、私は川遊びをよく知り尽くした親が、子供のころから徹底的に川遊びの楽しさと怖さを教え込むことが大切だと思います。
川で自分の子供が悲しい水難事故に遭わせないようにするには、子供のころから川遊びをさせて、川で遊ぶことについて、正しい知識を身に付けさせることが何より大切だと思います。
とても危険な川遊び
これは今年の7月の話です。
私が2歳の子供を連れて、川遊びに行った時のことです。私たちが遊んでいるのを見て、他の家族がやってきました。
家族構成は以下です。
小学3年くらいの男児
小学5年くらいの女児
40歳代の女性(母親?)
60歳代後半の男性(祖父?)
話している内容から、小学3年くらいの男児は、泳ぐことができないことがわかりました。その子が姉に連れられて、何と急流を歩いて下って行ったのです。
足元は石がゴロゴロ。藻が付いていてよく滑ります。水量もかなりあります。
転倒して流されたら、泳げない子供では何もできないままパニックになるでしょう。流されたら30%くらいの確率で、男児は死亡するのではないかと思いました。
幸い事故もなく戻ってきたのですが、大人が付いていながらあんな危険なことをさせるなんて、私には考えられませんでした。
さらに70歳近い男性は、川の淵でシャチの浮き輪に乗ろうとしました。私も同系の浮き輪を持っていますが、これは簡単にひっくり返ります。しかも近くには岩がありました。
予想通り男性がシャチに乗った瞬間に、シャチごとグルンと半回転して男性は川に落ちました。たまたま岩の反対側に回って落ちたのですが、岩側に倒れたら、岩で頭を打った可能性があります。しかも一瞬で水中に落ましたから、鼻などに一気に水が入ってパニックになったり、体が硬直してしまったりするかもしれません。
どれほど危険なことをしたのか、この男性も家族たちも、まったくわかっていないようでした。
このようなことを平気でする家族では、何回も川遊びをすれば、いつか事故に遭う可能性はあるでしょう。
わが家の事故対策
そんな危険な川で2歳の子供を遊ばせている私たち家族だって、無茶なことをしていると思う方がいるかもしれません。
でも私たち夫婦は、万全の態勢でわが子を見守っています。
子供のそばを離れない
子供の傍らを離れることは絶対にありません。車で川に到着して車をわが子が下りてから、帰るために車に乗り込むまでの5時間の間、私たち夫婦のどちらかが、必ず子供から3m以上距離を取ることはありませんでしたし、一瞬たりとも目を離したことはありませんでした。
ライフジャケットを着用させる
子供にはしっかりとライフジャケットを着用させています。親の手から離れても、水面で自分で呼吸ができるレベルの態勢を維持できるようにしてあります。
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親が足の着く場所で
水の中で親の足が付かない場所には、子供を絶対に連れて行きませんでした。
万が一子供がおぼれても、親は足が付いているのですぐに抱き上げることができます。
流れの急な所には近づかせない
流れが急な所で流されてしまうと、大変なことになります。私たちが行く場所は流れが急な所がありますので、そのかなり手前から近づかせないようにしています。
いつでも走って救助できるように
私と妻は、川や海で歩き回れるように、水中専用の靴を履いています。
川の上流は細かな石に角があって、歩くと足の裏が痛いのです。子供が万が一流されても、靴を履いていれば痛みなく走って追いかけられます。
もちろん流されることなど絶対にありえない監視をしていますが、万が一流されても救助できるように考えています。
大人も安全対策を
子供には50cmくらいまでの水深の所で遊んでもらいたいのですが、わがままなわが子は「あそこへ行きたい」と言って、対岸に行くことをせがむことがありました。
その場合は水の上に浮かせた子供の手を引いて、対岸まで連れて行くこともありました。水深は130cmくらいある場所もありました。
あまり泳ぎが得意でない妻が連れて行く時は、絶対にライフジャケットを着用させました。そして私もそばに付いていきました。大人の肩くらいの水深だと、川底の石で滑って転倒した場合、水の底に沈んでしまうかもしれません。そのタイミングでわが子も口に水を入れて溺れると、誰も助けられないことになってしまいます。
そばに付いている大人が事故に遭わないことも、子供の安全のためには絶対に大切なことです。
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酒は飲まない
お酒を飲んで酔った状態では、子供の面倒は見られません。何が起こるかわからない川遊びですから、大人はお酒は飲んではいけません。酔っていたら水の中に入ること自体が危険です。
水難事故の報道
水難事故が起きると、「川遊びは危ない」という報道が当たり前になってきました。そのためインターネットの書き込みでは、「川遊びをするなんて考えられない」というものばかりになっています。
これが本当に正しいのでしょうか?
正しく遊べば川遊びは危険ではありません。もちろん水の中で遊ぶのですから、場合によっては事故に遭ってしまうこともあるでしょう。足が付く水深で遊んでいても、突然足が痙攣したら、対応できないこともあります。
しかしそれが危険であれば、何もできなくなってしまいます。
階段を上り下りしている時に突然痙攣したら、階段から転がり落ちるかもしれません。バイクに乗っているときに痙攣したら、大事故を起こすかもしれません。もちろん車を運転している時も同様です。何もしても危険はあるのです。決して川遊びだけが危険ではありません。
水難事故防止を徹底しながらの川遊びが危険であれば、階段の上り下りや車両を運転することも危険ですし、街を歩くだけでも危険なことはあります。
水難事故の報道に過剰に反応して、川遊びは危険だと思い込む必要はないと思います。
川遊びの意味は
わが子にはなるべくたくさんの川遊びをさせたいです。それはわが子は水が大好きだからです。
2歳になる前からスイミングスクールに行くのが大好きで、レッスンの日には始まる時間のかなり前から、「早く行きたい」と言って急かします。
2歳8ヶ月では毎日のように「川に行きたい」と言っています。そして川に連れて行くと、とても楽しそうに遊びまわっています。
大好きなことをできた満足感は、子供を大きく成長させると思っています。
わが子が川遊びを好きでなければ、わが子を川に連れて行っても、河原で遊ぶ程度で留めていたでしょう。水の中で泳がせるようなことはしません。でもわが子は水の中に入るのが大好きなので、それをさせてあげたいために、わが子を川に連れて行くのです。もしお子さんがあまり水が好きでない場合は、川遊びはあまりさせない方がいいかもしれません。
ただしこればかりは、させてみないと分からないのです。親が「川遊びは危険だから絶対にさせない」としていた場合でも、子供は水に入ることが大好きなのかもしれません。子供が大好きなのに、それに気付かないことは、子供の楽しむ機会を奪ってしまうことにもなりかねません。
オートキャンプ場などに行った時、そばに川があればちょっとだけ遊ばせてみることをおすすめします。そこでお子さんが水に興味を持ったら、少し川で泳がせてみましょう。子供は好きなことは夢中になりますから、すぐに泳げるようになるかもしれません。
子供の好きなことをさせることが、大切だと思います。
私たち夫婦にとって、わが子に川遊びをさせる意味は、「好きなことをさせてあげたい」からなのです。
川遊びについて
川遊びは、しっかりした知識を持ち、万全の態勢であれば危険ではありません。
泳げない人は絶対にライフジャケットを着用しましょう。
子供から芽を一瞬たりとも離してはいけません。
基本的なことを守れば、川遊びは危険ではありません。
紹介した物
子供用ライフジャケット
2歳の子供にピッタリです。
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大人用ライフジャケット
着るだけでなく水に入った時にずれてこないように、股下を通すハーネスが付いています。
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