わが子が昨日からついに幼稚園に通うようになりました。
ずっと親にべったりだったわが子ですから、親から離れるのは辛いはずです。
わが子は初登園でも嫌がる様子は見えませんでした。妻に話を聞くと、嫌がるどころか早く行きたいと言い出したというのです。
本当にわが子は幼稚園に行くのが楽しみだったのでしょうか?
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わが子の初登園
私たち家族は、わが子が生まれる2ヶ月前に引っ越しました。そのため私たち夫婦が地元に知り合いがいないため、わが子にも友達がいません。同年代の子と遊ぶことは皆無です。
人に慣れていないことに加えて、わが子には対人関係が苦手な別の理由もあります。わが子は両親と離れたことは、今までに3回だけなのです。私が勤めている会社に仕事に行っている時に、妻が一人で病院に行った時だけです。その時は、祖母がわが子の相手をしてくれました。それ以外では両親のどちらかが必ずわが子に寄り添って育ててきました。
これほど親といつも一緒にいるわが子ですから、幼稚園に行くことで親と離れ離れになるのは絶対に嫌なはずです。わが子は幼稚園に初登園の前日、夜に5回も起きました。そんなことはとても珍しいです。きっと幼稚園に行くことに不安があるのと、親と離れたくないと思う気持ちが大きかったのでしょう。
そして朝はいつもは大きな声を出してはしゃいで家の中を走り回るのですが、登園初日の昨日はとてもおとなしかったのです。
無表情で動きが止まっていることもありました。幼稚園に行くことで親と離れる寂しさを悲しんでいるようでした。
私が会社に行くために家を出る時も、いつもより元気がなかったです。行きたくないと言ってくれれば子供っぽくていいのですが、それは言いません。親に心配を掛けたくないと言う気持ちが強いようでした。
それに加えて、わが子なりにみんなが平気で行っている幼稚園なのに、自分だけが行くのを嫌がることはプライドが許さないと思っていることもあるかもしれません。
わが子は強烈なプライドを2歳のころから持っています。絵を描いている時に自分の思い通りにならないと感じた場合、わざと途中まで描いた絵をぐちゃぐちゃにしてごまかします。
2~3歳の子供では絶対にできないことにトライすることがあります。例えばフラフープを2歳のうちにやり始めました。2歳児がフラフープに興味をもってやり始めるのはすごいと思いましたが、もっとすごいのは最初からある程度できてしまったことでした。
始めてやった時から、腰を回して5回くらいはフープを回してしまったのです。
私は「これはすごい。少し練習させたらすぐにできるようになるだろう。フラフープを上手に回す2歳児というタイトルで、YouTube動画を作れるかもしれない」と思いました。
しかしわが子のフラフープの技術は、当たり前ですが私たち夫婦には劣ります。わが子はそれが気に入らなかったらしく、自分だけがうまくできないのは嫌だと思ったようで、すぐにやらなくなってしまいました。
このようにわが子は、自分にできないことを他の人がやっている状況を嫌がります。そして人前で練習することも恥ずかしがり、断固として拒否することも多いのです。
こんなプライドがあるようなので、幼稚園に行く(親と離れる)ことがどれほど嫌なことだったとしても、それを素直に「行くのが嫌だ」ということができないのではないかと思います。
そしてわが子は幼稚園の送迎バスが来るのを待っている時、「早く行きたい」「バスを待っていると遅くなるから、車で行く」などと言っていたと妻から聞きましたし、その動画も見せてもらいました。
そして笑いながら手を振ってバスに乗り込んでいったようです。
私が会社の昼休みに妻から受け取ったメールには、「本当にあの子は幼稚園に楽しそうに行った」と書かれていました。妻は本気でわが子が幼稚園に楽しく行ったと思っていたことがわかりました。少しも嫌がっていることは感じ取れなかったようです。
やはり虚勢を張っていたわが子
しかしやはり母親と離れるのがとても悲しかったのです。
私が帰宅して妻に話を聞いたのですが、やっぱりわが子は幼稚園で寂しくて泣いたようです。
寂しくて泣いた子がいて、それが伝染して多くの子が泣き出しのではないかと思ったのですが、わが子が言うには自分一人しか泣かなかったと言っていました。泣くことが恥ずかしいことだと思っていないので、ここは嘘をつかずに正直に話してくれました。
妻が言うには、泣きすぎて髪も服もマスクもぐしょぐしょだったのことです。かなり大泣きしたようです。
それでもわが子は、「明日は泣かない」と言っていました。頑張る気持ちはあるようです。
私がわが子がすごいと思ったのは、大人(妻)を完全に騙していることでした。3歳児が大人に本心を隠して嘘をつき、この嘘がばれないように演技できることはすごすぎます。
完全に妻(母親)を騙すことができることは、3歳児としては驚異です。
私がそんな子供だった上に、人の気持ちを感じ取ることは誰にも負けないくらい長けています。そのためわが子の「親と離れる不安」を感じ取ることができました。妻が「楽しそうに幼稚園に行った」とメールしてきても、きっとわが子は演技していたのだろうと確信していました。私を騙すのはまだ3歳児には無理です。
しかし母親を完璧に騙せるなんて、すごい3歳児です。
この子を育てるのはきっとこれからも大変だと確信し、気を引き締めるきっかけとなりました。
登園の不安は少し改善
そして初登園日の次の日である今日、幼稚園の担任の先生との面談に行きました。
そこで登園2日間のわが子の様子を聞きました。
幼稚園で先生が、クッキーを手に持って花の形にするように言いました。わが子はみんながクッキーを手に持っているのに、箱から取り出そうとすらしませんでした。
さらにクッキーを食べるように言うと、みんなは食べているのに、わが子はクッキーを箱から取りだすこともしませんでした。先生が机の上に置いてくれたのですが、それでもわが子はクッキーに手を付けなかったのです。
どうやらわが子は、まだ集団生活ができていないみたいです。
先生は「よくそんな子はいますから心配ないですよ」と言ってくれました。しかしこのようなわが子の行動は、私の予想通りでした。
新しい集団の中ではとてもおとなしくて何もしない子になってしまうのです。知らない人に話しかけるとか、絶対にできる子供ではありません。
- 性格的におとなしくてよく知らない人に話しかけるのが苦手
- いつも親がそばにいるのが当たり前で、親と離れて過ごしたことがない
- 他人に遠慮する
- 何かをじっと観察する時は他の行動をまったくしない
こんな性格なので、幼稚園に行ったばかりから先生の言う通りにすることは難しいのでしょう。
幼稚園の教室は、わが子にとって初めて足を踏み入れる場所ですから、教室の中や友達の様子を観察することがすべてになっていたのかもしれません。
また先生から「やってください」と言われ、おそらく「なぜやらなければならないのか?」などの疑問が沸いてくるような性格です。子供っぽくない子供です。「みんながやっているから自分もやる」という単純な気持ちも持っていません。
私は絶対に、わが子が幼稚園で最初から普通にやっていけるとは思っていませんでした。
きっと担任の先生は、この子に他の子と同じような普通の行動をさせるのは、相当難しいと思っているでしょう。本当に申し訳なく思います。
そんなことも含めて、わが子は普通の子供とはまったく違うので、対応が難しいかもしれません。面談ではそのことをしっかり話させていただきました。
すべての状況を把握したうえで、我慢したり演技したりすることで、園のみんなとうまくやっていける。そんな日が早く来たらいいなと思います。