わが子が歩き始めのころ、転んでも転んでもすぐに起き上がって歩いていました。このような子供は、歩き出してからスタスタとスムーズに歩き回ることができるようになるまでが、とても早いことが多いです。
多くの人が、初めて歩き出す月齢を気にするようですね。しかしもっと重要なことは、歩き始めてから順調に歩きが上達していくことだと私は実感しました。
持って生まれた性格もありますが、転んでもすぐに起き上がって再び歩き出すように育てることが大切だと思っています。そのように育てたわが子は、歩き始めてからスムーズに歩けるようになったり、走り出すまでがとても早くなったのです。
わが子を転んでも平気な子供に育てることができたのは、立つ前からうまく育てていったことが良かったのだと感じています。
すべてのお子さんに当てはまるわけではないのかもしれませんが、わが家で実践した、転んでも平気な子供に育てる方法を紹介します。
目次
子供は歩き出してからが大切
多くの人が、子供が歩けるようになるまでを心待ちにしていることでしょう。もちろん私もその気持ちがありました。歩けるようになったときは、本当にうれしかったです。
でも歩き出してから、なかなか歩きが上達しないことがあります。多くの人は、子供が歩き出してしまうと、歩くことの上達はそれほど気にしないのではないでしょうか。しかし歩き出してからの成長について、少し気にしたほうがいいと思います。
少しでも月齢の少ないうちにたくさんのことができるようになると、その子の持つ器が大きくなると私は考えています。早い時期にスムーズに歩けたり、早い時期に走れるようになったりすると、ゆっくり成長している子よりもたくさんの刺激を受けます。その 刺激で知能が発達していくと考えています。
歩き出すまでが早くても、歩きがなかなか上達しないと、いつまでもよちよち歩きが続きます。歩きだしが遅い子の方が、先にスタスタと普通に歩けるようになってしまうこともあります。
そうならないように、歩き出すまでにしっかり「歩くための基礎」を身に付けられるよう育てていくことが必要だと、わが子を育ててきた経験から、強く感じています。
転んでも平気な赤ちゃん
わが子が歩き始たばかりのころは、よく歩き回り、たくさん転倒しました。
落ち着いてゆっくり歩けば転ばないのでしょうが、足元も見ずに速く歩こうとするので、転倒ばかりするのです。しかしすぐに起き上がって歩き出します。
その動画をご覧ください。
かなりひどく転倒しても、平気な様子がわかっていただけたと思います。
これは無鉄砲な父親である私の性格を受け継いだこともありますが、歩くまでに徹底して、転倒時に身を守れる子になるよう教育して来たことが大きな原因だと思っています。
立つようになってから転倒したら怖い
ずっとハイハイしかしていなかった赤ちゃんが、立ちあがった時にはいきなり遠くを見渡せるため、気持ちよく感じるようです。しかし同時に、立つことで目線が高くなり、転倒したら怖いという気持ちが芽生えます。これは当然のことだと考えます。
つかまり立ちをした時に、自らつかまった物から手を放し、床に座り込むことができるでしょうか? つかまり立ちから自分でぺたんと座り込むことができない場合は、転倒に対する準備が足りなかった可能性があります。
立つ前にも、座っている時にひっくり返るとか、ハイハイ時に手がうまく動かずに転がるなどのことはあるでしょう。これを何度も何度も繰り返していると、自然と転倒に対して耐性の付いた子になると思います。
つかまり立ちができた時は、多くの赤ちゃんは自分で床に座り込むことができます。できない赤ちゃんは、赤ちゃんはつかまり立ちをしたいと思っていない時期から、親がそれを促した場合が多いのです。このように立たせることを親がフォローしてしまうと、転倒した時に対処できないままになってしまいます。
しっかりハイハイさせて、お座りさせて、たくさん転がっているうちに、転倒に対する耐性が付いていくのではないでしょうか。
とはいえお座りの時期に転倒すると、頭を打つ可能性があります。転倒防止リュックで頭を守ることをおすすめします。
赤ちゃんのために転倒防止リュックを購入、使ってみました ハチ型でかわいい必需品!という記事を書いています。
よろしければ参考に見てください。
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転倒耐性を付けるには
それでは転倒に対する耐性を付けるには、どのようにすればいいのか、私は考えました。
ハイハイをするととっさに手を付くことができるようになるから、歩くようになっても転倒時に身を守れるようになる。そんなことを聞いたことはありませんか? 私はこの考えはすべてが正しいと思っていません。ハイハイするだけでは、とっさに手を付く動作が見に付くわけではないと思うのです。
ハイハイからお座りしたり、お座りからハイハイする動作の過程で、バランスをくずして転倒することがあります。これを繰り返すことで、転倒時に体を守ることを覚えてくれると思っています。
ゆっくりとハイハイからお座りの動作をする子は、転倒しません。これではとっさに手を付くことを覚えてはくれないのです。ゆっくりのハイハイだけをしても、体を守る動作はあまり身に付きそうもない気がします。
わが子には、つかまり立ちを徹底的に阻止しました。そしてたくさんハイハイさせて、お座りさせました。
ハイハイからお座りする時にはよくバランスをくずして転がります。この時に体を守ることを覚えていきます。また、布団の上に毛布などで障害物を作り、それを乗り越えることもさせていました。頭の重い赤ちゃんは、ハイハイで障害物を乗り越える時にも簡単にひっくり返ります。このような遊びをさせることで、わが子が転倒に強くなっていったのを実感しています。
5歳くらいになった時、転んだ時にとっさに手が出ず、顔を怪我する子が増えていると言われます。しかしほとんどの子は、パラシュート反射という人間が持って生まれた本能で、転んだ時に手を付くことが出るのです。
0歳のころから転がりまくっていない子でも、転んだ時に手を付くことができる子は多数存在します。しかしこのパラシュート反射が備わっていても、転んだ時にしっかり反応できない子供がいます。赤ちゃんの時にあまり転倒を経験させていない場合は、転倒を繰り返した子と、歩き出した時に大きく違いが出るのではないかと思います。
それまでに転倒の経験が多いこと少ない子で、転んだ時に手が出るのはどちらも同じですが、転んでも手が突けるから平気だと考える赤ちゃんと、そもそも転ぶのが怖いと思う赤ちゃんに分けられます。
ハイハイ期から安全な場所で転倒することを覚えさせると、その本能的なパラシュート反射という機能にプラスして、もう一歩上の身を守る動きを身に付けることができるのではないかと私は考えています。
転ぶ経験が豊富になることで、転んでも怪我をしないという自信が付きます。その自信により、転ぶことが怖くなくなるのです。転ぶことを怖がらない赤ちゃんにしておくと、歩き出しも早く、歩き出してから歩行の上達もとても早いのです。
インターネットの書き込みでは、「ハイハイはまったくせず、すぐに立ち上がって歩いたけど、転んだ時にはしっかり手を突くので顔を怪我したことがない」というものも多く見られます。しかしそのような子ばかりではありません。ハイハイ期が短い子の中には、転んだ時に手を突くのが苦手な子が多いようです。
統計を取れば、ハイハイ期が長い子の方が、転んだ時に手を突いて怪我を開始してくれる割合が多いと思っています。やはり ハイハイ期を長くして、お座りから転がる経験をたくさんさせることは大切なのではないでしょうか? (素人考えですが・・・)
わが子の歩行
わが子が最初の一歩を踏み出したのは、生後11ヶ月になったばかりでした。やや早い方だとは思いますが、8ヶ月で歩きだしたなどという赤ちゃんもいるので、すごく早かったわけではありません。
しかし一歩足を踏み出してから一ヶ月ちょっとで、靴を履いて外を歩き回るようになりました。
毎日確実に歩行が大幅に上達していくのが見て取れ、あっという間に重くて硬いシューズを履いて、道路を歩きまわれるようになったのです。これは歩きだすまでに、しっかり基本を教え込むように夫婦で努力した結果だと思っています。
しっかり成長のステップを踏んで、お座り⇒ハイハイ⇒つかまり立ち⇒歩行、とさせていけば、間違いのない育て方であったと実感できると思います。
早く歩くこと
ネット内には8月で歩いたなどと、とても早く歩きだした赤ちゃんの情報がたくさんあります。しかしそのような赤ちゃんが、靴を履いてスタスタ歩くことまで早いわけではありません。中には歩き出し早くても、靴を履いて歩くまでには4~6か月を要した例もあります。
転倒に強くするため、歩くまでにしっかりハイハイさせることで、歩き出しから靴を履いて平気で歩き回るまでの期間を短縮することはできると思います。
早く歩きだすこともうれしいものでしょうが、早く屋外を靴を履いて駆け回ってくれるのもうれしいですよ。そのためには少々回り道をしても、ハイハイをしっかりさせることをお勧めします。
ちなみにつかまり立ちを阻止すれば、ハイハイ期を延ばすことができます。
以下のリンク先に、つかまり立ちは急ぐ必要はありません 早く立たせないで健全な成長という記事がありますので、興味のある方はご覧ください。
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つかまり立ちは急ぐ必要はない。わが子を早く立たせようとは考えません。
続きを見る
相乗効果が起きる
転倒時に体を守ることができると自信を持つことで、行動が過激になっていきます。わが子は歩行前には頻繁につかまらずに立ち上がっていました。転倒しても怪我しないと自信を持つことで、行動が広がっていったようです。
そしてさらに危険なことにチャレンジし、失敗して転倒することでさらに進んだ危険回避能力をわが子は習得できました。
このループに入ると、大人以上の危険回避能力を0歳児が身に付けることができます。実際にわが子は、転倒に関しては大人顔負けの危険回避能力を持っています。小さなボールを踏んですごい勢いで転倒をしても、しっかり手を突くことができるようになったのです。
危険なことを止める?
危険なことを止めることは大切です。私も危険なことは絶対にさせたくありません。しかし危険なことに対する判断は、ひとそれぞれです。
普通の人から見たら、危なそうで「絶対に自分の子供にはやらせない!」と思うようなことも、私たち夫婦はしっかり安全性を確保したうえで、「大丈夫」と判断したことはやらせているのです。
わが子が1歳2ヶ月の時から、私たち夫婦はわが子に斜面を歩かせています。ちょっと危険のように感じるかもしれませんが、斜面を歩かせる理由と効果は、幼児の歩行能力を向上させよう 1歳児に斜面を歩かせる効果と注意点という記事を書いていますので、是非ご覧ください。
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1歳児に斜面を歩かせて歩行能力を大きく向上させました
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わが子を育てる転機は、布団の上での転倒から始まったと思っています。先ほど書いたとおり、ハイハイ初期に障害物を乗り越える時に転がって泣き出しました。
その程度のことで怪我をするはずがないと思ったので、それを何度も繰り返しやらせて、体を守る基本動作を学ばせました。もしかしたらこの時に、「危ないからもうやらせない」という考えを私たち夫婦が持ったら、今のわが子の成長はなかったと考えています。
赤ちゃんに危険なことをさせないで、安全に育てることは大切です。しかし過保護にしすぎないようにすれば、様々な危険を乗り越えて、能力の高い子供に育てることも可能ではないでしょうか。
ただし親御さんが危険だと感じることは、絶対にさせないでください。いかなる転倒も、怪我をするリスクはありますので、すべて自己責任で実施することをお願いいたします。