1歳5ヶ月のわが子の質問が、最近すさまじく多くなりました。
子供はある程度の知能が発達すると、「これなあに?」と聞くようになると言われています。
幼児が質問してくる時期と理由について、わが子の例を取って紹介します。
目次
幼児が質問してくる時期と理由
幼児が質問してくることについては、「なぜなぜ期」「命名期」「ナニナニ期」「質問期」などと呼ばれるそうです。
インターネットで調べたところサイトによって若干情報が違っていましたが、最初は「命名期」が来てその後に「なぜなぜ期」が来るようです。
「命名期」は名前だけを聞いてくるもので、1歳くらいの幼児にみられる行為だそうです。「命名期」以外に「ナニナニ期」「第一質問期」と呼んでいるサイトもありました。
わが子の場合は物の名前を聞いてくるだけですから、「命名期」と考えられます。命名期と呼ばれる理由は、幼児は質問しながら使える語彙を増やすからだそうです。
同じことを繰り返し聞くこともあるようです。
命名期が来た理由については様々な理由が考えられているようです。
- 「これは?」などの質問の仕方を覚えたので、単純に質問することが楽しい。
- 親の気を惹きたい。
こんな理由があるとされていますが、わが子の場合は少し違うようです。
わが子の命名期
わが子は今生後1歳5ヶ月ですが、「これは?」と聞くことがすさまじく多いです。
私は今までわが子の子育てをしてきて、夜に寝ないので付き合うのが大変だとか、泣いてばかりなのでなだめるのが大変だと思ったことはよくありました。
最近はそんな大変さとは違う意味で、「これは?」と聞かれることに対応するのがきつくなりました。
わが家のキッチン床には、動物の描かれたシートが敷かれています。
この絵柄に対して、「これは?」とわが子は聞いてきます。犬を指させば「犬だよ」と答えます。馬を指させば「馬だよ」と答えます。ごく一般的な幼児と親の会話だと思う人も多いと思います。
しかしこの質問は、永遠に続きます。こちらが切り上げなければ、このシートの上での質問は1時間以上続くこともあります。
ここで困るのは、絵が違うのに同じ答えができないことです。
この絵柄は「犬」と言っています。
他にも犬と思われる絵柄があるのですが、どちらも「犬」と答えるとわが子は納得しません。「違う」と言って怒り出しますし混乱します。
確かに子供にとっては色も形もまったく違うのですから、違う物だと考えるのが普通です。1歳児には犬にも様々な種類があるという概念がないですし、それを説明しても1歳5ヶ月児では理解はしてくれるはずがありません。
そこでこの絵柄を「アライグマ」ということにしました。
この絵柄は「ダックスフンド」ということにしました。
「アライグマ」「ダックスフンド」と説明するのですが、わが子はなぜかそれを納得しないのです。なぜ納得しないのかわかりません。
もちろんこの2つの絵柄は「アライグマ」や「ダックスフンド」ではないと思います。でたらめを言っているのですが、それがわかっているはずもありません。
他の「牛」「馬」「草」「鳥」「豚」「にんじん」などは、答えに納得して真似して言い返してきます。
しかしアライグマとダックスフンドだけは、その言葉を繰り返さずに怒り出すのです。
いろいろ考えた結果、名前が長いから覚えられないことに不満があるのではないかと思いました。
わが子はまだ4文字以上の言葉を真似することができません。「ウマ」「イヌ」「トリ」「キリン」などは絵柄を理解して復唱できますが、5~7文字の「アライグマ」「ダックスフンド」は真似できません。それで機嫌を損ねているのかもしれません。
機嫌を損ねることがわかっていても、「アライグマ」「ダックスフンド」と私が答え続ける理由は、真似できない長い言葉を答えることで、わが子が絵柄シートの名前を聞いてくることを、切り上げてくれるのではないかと思っているためです。1時間もずっと絵柄の名前を聞かれ続けるのは、さすがに苦痛でしたから。
ところが真似して発音できない「アライグマ」と「ダックスフンド」という語句を聞いても、わが子は質問を止めてくれないのです。
不機嫌になるなら質問攻めを止めて欲しいのですが、切り上げてくれることはまったくないのです。
最近は毎日毎日キッチンで座り込み、絵柄を答え続けるのが当たり前になってきました。
わが子の命名期は少し違う?
ここで不思議に思うことがあります。
先に書いた通り、命名期は質問することが楽しい場合と、親の気を惹きたい場合があるとのことです。
わが子は答えたことが納得できないと怒りだします。質問することが楽しいという理由だけならば、親の答えには強い興味はないでしょう。親の気を惹きたい場合も、「親の答えが納得できない」と考えることは少ないと思います。
わが子の質問は、単純に聞いてみたいだけとは違うようです。
わが子の様子から、「質問することを覚えたので質問したくてたまらない」という気持ちはあると感じられます。また「親の気を惹きたい」と思っていることも間違いないでしょう。
おそらくそれに加えて、「自分なりの答えを持っていて、その答えと私の言うことが合致しているか試している」ということもあるように思います。また本気で「これが何なのか覚えたい」と思っている気持ちもあるようです。
いずれにしても単純に質問だけしているのではなく、わが子の質問理由は多くの要素を持っていて、簡単にはひとくくりにできないもののようです。
どこに行っても質問攻め
もちろんキッチンに敷いてあるシートの上以外のところでも、わが子の質問は続きます。
困ったことはデフォルメされた犬の絵よりももっと抽象的な絵柄も、「これは?」と聞いてくることです。
「これはマークだよ」と説明すると、今度は別のマークについても「これは?」と聞いてきます。同じように「マークだよ」と言うと、「違う!」と言い出します。
さっきの物がマークだとすると、形が違うのでわが子にとってはまったくの別物ではなければならないのです。
仕方がないので「丸いマークだよ」「四角のマークだよ」などと答えて、差別化を図るしかありませんでした。
家の中の質問攻めも大変なのですが、もっと大きな問題があります。外出した時にも質問攻めにあうのです。
散歩に行ったら他の家を見て、置物、草、木、車、虫など、次々と何なのか質問してきます。家から200m歩いただけで、1時間もかかったことがあります。
さらに困るのが店に入った時です。中古ショップに入ったら、陳列されていたおもちゃに対して延々と2時間も質問攻め。さすがにらちが明かないので帰ることにしましたが、帰ろうとすると大泣きされました。
わが子の質問は毎日大変な回数です。休みの日には500回くらい質問されることもあります。
これから毎日、この質問攻めにあうのは厳しいですね。いつかわが子の質問ブームも終わるのでしょうが、それがいつになるのかわかりません。
アライグマとダックスフンドを繰り返し答えている時、妻がわが子への対応を私に任せてその場を逃げ出したことがありました。
妻の手が空いている状況で、子供の面倒を私に任せて逃げ出すのは、子供が生まれてから初めてのことでした。おそらく私が昼間に会社に行っている間に、質問攻めにあってへとへとになっているのだと思います。
「これなあに?」と子供が聞いてくる時期があるとは聞いていましたが、わが子の場合はここまでそれが多いとは思いませんでした。
私は知人から、子供の「これは?」の攻撃でへとへとになるという話を聞いたことがありません。わが子の質問攻めは、やっぱり特殊なことなのでしょうか?