子供は何歳になると数を数えられるのでしょうか?
一般的には4歳前後で数の概念がわかると言われています。3つの豆がお皿に乗っているのを見て、「豆が3つある」と理解できることは、4歳前後にならないとできないことが多いようです。
数を数えることについてインターネットで調べてみると、「1歳7ヶ月で10まで数えられた」という情報もあります。本来なら4歳でできることが、1歳でできるなんて天才ではないかと思ってしまいます。しかし1から10まで言えることと、数を数えられることは違います。
10まで言えるだけで、数の概念を理解していないことは幼児にはよくあることのようです。
目次
わが子が物を数える
わが子は2歳前半には、10個の物が置かれていると、一つずつ指さしながら、1(いち)から10(じゅう)まで言うことができるようになりました。
2歳10ヶ月には、10個の物を指さしながら、ONEからTENまで言っていくこともできるようになりました。
これはすごいと思ったので、ゴーヤを6つテーブルに置き、「いくつある?」と聞きました。するとわが子は1つずつ数えていき、6まで数えました。
「いくつあった?」ともう一度聞くと、また1つずつ数え出しました。この時のわが子は、6まで数えているだけで、ゴーヤが6つあるということを理解しているわけではないことがわかりました。
わが子はそれなりに知能の発達は早いです。言葉の発達進んでいますし、絵は2歳でなかなかのものを描きます。
下の絵は、わが子が2歳8か月の時に書いた、自分とパパが手を繋いで歩いているところだそうです。
このくらいの絵が描ける成長はあったのですが、まだ物の数の概念はわかっていなかったようでした。
1から10まで言えることと、物がいくつあるのか理解することはまったくの別物です。3歳以下では10まで言えることができても、数の概念を理解していることは少数なのかもしれません。
注意点数の概念を理解させた理由
私は幼児が数を数えられるようにすることは、多くのメリットがあると思っています。
以前は数字や文字、計算は5歳くらいまで教えないつもりでした。それだけに興味を持ち、それだけが異常にできるようになり、その他のことがまったくできない子になってしまうことを危惧したからです。
しかしわが子と付き合ってきた経験から、文字や数字に異常な興味を持ってしまうことはなさそうでした。そうであれば文字や数字を覚えるデメリットはありません。
数の概念は、成長して知能が育つと自然に理解できるものです。早く教える理由はないのかもしれません。
しかし私は数の概念を知るという喜びが、知能を成長させると思いました。
わが子は乳児期からたくさんのことが比較的早くできるようになりました。わが子が自分で興味を持ったことについて、できるようになったという成功体験をして、うれしくてはしゃいだ様子をたくさん見てきました。そしてその成功体験をした瞬間から、一気に成長が進んだと思えたことが何度もありました。
一つの例ですが、自転車に2歳7ヶ月で乗れた時は、乗れた後にうれしすぎてしゃべり続けました。前日までには言えなかった複雑な言葉をいきなり話し出したのです。それを見て成功体験という刺激は、子供の成長を促進するのではないかと思えました。
それと同じように知的好奇心を満たすことも、成長を促進するのではないかと思うのです。わが子には「数」というものは興味のあることのようです。その概念を完全に理解することは、知的好奇心を満たすことにもなるのではないでしょうか。その満足感が、成長をさらに促進してくれるのではないかと思ったのです。
また数の概念を知ることで新たな表現方法を得るわけです。「あそこにかほちゃが3個ある」などと話すようになるので、話の幅が広がります。言いたいことを表現できるようになることは、ストレスも減って楽しいでしょう。その楽しい気持ちが精神的な安定につながり、かんしゃくを起こすことも減っていくと期待しています。
いずれにしろ数の概念をわが子に教えることは、メリットが多いと考えました。
数を教える方法と注意点
子供が数を数えられるようにするには、最初は数の概念はわからなくても、1から10まで言えるようにしておくことが絶対条件です。
物を10個並べて、パパママが1つずつ指さしながら「いち、に、さん」と言って見せます。
そのあとで子供に復唱するように言うと、真似して言おうとします。それを繰り返していると、10くらいまで言えるようになります。
それができる時期は子供によって大きく違いますが、言えるようになる時期が遅いことと知能が低いことは比例しません。興味を持たないことは覚えようとしないこともあるので、「うちの子はまったく数を覚えられない」とがっかりする必要はありません。
どんな子供もいつか必ず10くらいまで物を指さしながら言えるようになります。
この時にちょっとだけ注意すべきことがあります。
日本語で数字を読む場合、複数の読み方ができます。4は「よん」と「し」の2つの読み方がありますし、9は「きゅう」と「く」の読み方があります。
これをいつも統一して教えます。4を「よん」と教えると決めたら、絶対に「し」とは言わないようにします。
わが家では4は「よん」、9は「きゅう」と教えることにしました。4を「よん」と教える理由は、物を数えさせる時にそのまま教えられるからです。
4個を「よんこ」と教えますが、「しこ」とは言いません。9も同様で、9個を「きゅうこ」とは言いますが、「くこ」とは言いません。4は「よん」、9は「きゅう」と教えて方がいいでしょう。
大切なのは、数字を使う場合は家族で言い方を統一することです。
ママが4を「よん」と教えたのに、パパが「し」と言った場合、子供は混乱します。せっかく4を「よん」と覚えて自信を持っているのに、「し」だと言われると、自信を持って記憶したことを否定された気持ちになります。数字を記憶することに興味を失ってしまうかもしれません。夫婦で教え方はしっかり統一しておきましょう。
高齢の人が家にいて、同じように教える場合は高齢が故に、パパママの教え方を忠実に守ってくれないことがあります。これは仕方がないことですが、少しだけ弊害が出ます。
わが家の場合ですが、パパママと祖母の言うことが違っていると、祖母が間違っているとわが子は必ず判断します。その結果祖母に対して、いつも間違ったことを言っている人だと認識するようになり、尊敬の念を持たなくなることもありました。
そのようにならないためにも、家族で教え方を統一することは大切だと実感しています。
数の概念を教える
せっかく1から10まで数えることができるようになったのですから、わが子に数の概念を教えたくなりました。
日本語は難しいです。
紙は1枚、石は1個、犬は1匹、鳥は1羽・・・。たくさんの数え方があります。
これは少しずつ教えていくことになりますが、いつの間にか覚えているので、あまり気にしなくてもいいかもしれません。
最初はもっとも一般的なものの数え方の、「個」から始めました。
いち、に、さん、ではなく、1個、2個と教えることになります。
ゴーヤを置いて、いくつあるか理解させることから始めました。
いきなりたくさん置くと混乱すると思ったので、使うゴーヤは3つまでとしました。
最初はゴーヤを数えさせました。3個のゴーヤの場合、「いち」「に」「さん」とわが子は言いました。
そこで、「これは3個あるね」と教えます。するとわが子は「3個ある」と言いました。
これを数を変えながら続けます。そのうち3つのゴーヤを置いておき、「何個ある?」とわが子に聞くと、すぐに「3個」と言えるようになりました。
ただしこれが言えるようになったからといって、数の概念が完全に理解できたわけではありません。このことを記憶し、応用ができる必要があります。
それからは物が1~5個くらい置いてある場合に、数を聞くようにしました。最初のうちは、一つ一つ数えてそれで終わりでした。しかしそれを少しの期間行っていると、「いち、に、さん、よん、ご」と数えた後に、「5個」と言えるようになりました。
何となく数の概念を理解しつつあるようになったら、毎日何回か、「いくつある?」と置いてある物の数をと聞くようにしました。
それを1週間くらい続けたら、わが子は物を数えるという意味が理解できるようになったのです。
私たち夫婦は、わが子に数の概念を教えることができ、10個までの数は数えられるようになりました。
「1個」という数え方だけでなく、1羽、2枚、3本なとど、様々な物を正しい言い方で数えられるようになってきました。
物が数えられるようにしたいと親が考える場合、無理をさせないことが大切だと思います。
もし他の子供と比較してしまい、自分の子供がなかなか数を数えられなくて悲しい思いをしているパパママに、僭越ですがアドバイスさせてください。
覚えたいという意識が芽生える、覚えられるだけの知能が育っている、親がその子に合った教え方ができる、などの要因により、数を数えられるようになる時期は大きく異なります。
もしお子さんが簡単に数について理解しようとしない場合は、無理して教え込もうとせず、別のことを教えるようにすることも大切だと思うのです。
わが子は様々なことにチャレンジしますが、やらせてみてやる気があまり感じられないのは、ボールを投げることと受けること、スケートボードで遊ぶことです。
これらはやろうとはするのですが、あまり長い時間それらで遊ぼうとしません。好きではないのでしょう。
私たち夫婦はわが子にはそれらを無理にさせずに、別の遊びをさせています。幼児期にできないことがあったとしても、気にすることはないと思います。
どうしても知り合いの子供と比べてしまう場合は、お子さんにたくさんのことを体験させてみたらいかがでしょうか。文字を教える、数字を教えるようなことだけでなく、様々な運動も積極的にさせてみましょう。その中でとてもうまくできることが見つかると、親としても「わが子はこれが他の子よりもできるから、他のことはできなくてもいいかな」という気持ちになることもあります。
子供の成長を楽しみながら、楽しく子育てをしていきましょう。