運動3~4歳

サッカーを「やめたい」と3歳のわが子が言わないように親がしたこと

少しでも早い時期からサッカーをやらせたいと思っている親御さんもいるでしょう。

早く始めたことで他の子よりもサッカーが上達するかもしれないと考えたり、幼稚園児でも超絶にうまい子の動画を見たりすると、「うちの子もこんな子にしてみたい」と思う人もいると思います。私もそんなことを考え、わが子には3歳からサッカースクールに入れました。

しかしわが子の入ったクラスは同学年の子が1人もいなくて上級生しかいませんでした。そしてボールを使った練習メニューが主でしたから、サッカー初心者のわが子は何もできませんでした。

そんな初心者で何もできなかったわが子が、練習についていけるようにした方法を紹介します。

はじめに

わが子は3歳からサッカースクールに入ることになりました。

3歳が参加できるサッカースクールですが、基本的にはボールを使う練習よりも基本的な体の動きを身に付けるような練習が多いようです。走ったり鬼ごっこをしたりすることが主で、軽くボールを扱う練習をするような練習内容です。3歳児でも無理なく始められます。お子さんが3歳~4歳で家でもサッカーをさせたことのない初心者であれば、このようなサッカースクールを選ぶことをオススメします。

ただしこのような幼児の初心者向けサッカースクールでもサッカーをするのを嫌がる子はいるでしょう。またもっと本格的なボールを使った練習が主で、ボールを使わない練習も高度な体の動きをしないとできないような内容の練習をするスクールなら、さらに多くの子がやりたくないと言い出すと思います。

この記事はこれ以上ないくらい難しい練習のスクールに、とても気の弱いわが子が入って頑張ることができた記録です。

すべての練習メニューを何一つ満足にできなかったわが子を、どのようにしてサッカー好きにしたのか紹介します。

サッカースクールの練習についていけない

サッカーを小学生になってから始める場合は、サッカーのルールも把握していることが多いでしょうし、練習や試合で何をすればいいのかもおおよそ理解しているでしょう。

しかし3歳でサッカーをさせた場合は、サッカーのことは何もわらないことも多いと思います。

そのような子を年上の子たちがいるサッカースクールに入れた場合、何もできないためサッカーをやるのが嫌になってしまうことがあります。

わが子が3歳のうちからサッカースクールに入れようと思って体験練習に参加させたのですが、練習内容にびっくりしてしまいました。

幼児のサッカースクールですからダッシュの練習などの幼児でも簡単にできる練習の中に、鬼ごっこなどの遊びのメニューも交えて楽しそうに行うのだと思っていましたがまったく違いました。

ボールを使わない練習では足を開いてからクロスすることを繰り返して前に進むとか、それを後ろ向きにやるとか、ケンケンでバックするなどのメニューでした。3歳の子がついていけるとは絶対に思えない内容でした。

そのあとはドリブル練習と1対1の練習、そしてシュート練習のあとミニゲームがありました。サッカーをしたことのないわが子は、これらの練習で何をすればいいのかすらわからず何もできませんでした。

これは親である私にも責任があります。サッカースクールに入れるのですから、その前にサッカーの知識と技術をある程度は教えておかなければいけなかったのでしょう。幼児も参加できるサッカースクールですから、幼児ならだれでもある程度は最初からできる練習メニューだろうと思い込んでいました。これが間違いだったのです。

練習内容が高度過ぎたことに加えて、わが子がついていけなかった理由は年齢です。初心者のクラスは年中から小学校2年生までが在籍しています。本来は年中からしか入れないクラスなのです。そこに年少なのに頼み込んで参加させてもらったわが子は、他の子とは最低1歳、多ければ4歳も年齢差がありました。

そのクラスでは最年長の7歳の子たちはみんな初心者のようでした。しかし3歳の初心者と7歳の初心者では体の大きさも運動能力も大きく違いますし、小学生ならルールも把握してどんな練習でも何をすればいいのかすぐに理解できます。わが子のクラスには小学生の初心者と、半年以上練習をし続けてきた1歳以上年上の幼稚園児たちでした。幼稚園児の中には最近入った子はいませんでした。誰もがすべてのメニューを(上手か上手でないかの違いこそあれ)問題なくこなしていました。その中でわが子のような初心者の3歳児がやっていくにはとても大変です。

2回ほどわが子は、練習を放棄して親元に帰ってこようとしました。でも私たち両親が「頑張って」と言うと我慢して練習の輪の中に戻っていきました。きっと楽しくなかったと思います。小学生までいる誰も知らない集団の中に入って、何をすればいいのかもよくわからない。こんな環境ではやっていくのが無理というものです。

 

絶対にわが子は練習が嫌で嫌でたまらないと思ったはずです。私も見ていてかわいそうでたまりませんでした。

何もわからなくて何もできないけど、何となく人のやるのを見て真似している。でも緊張と体の大きさの違いで気後れして、積極的に動くこともできていません。

それでも練習最後のミニゲームでは、果敢にポールを追いかけて3回だけですがボールに触ることができていました。

わが子はとても気の弱い子でした。1歳7ヶ月くらいの時は、家の外に他人が見えると外に出ることができませんでした。公園に行っても1人でも人がいると怖くて逃げてしまいました。

幼稚園でも長い間友達と話すことができず、いつも1人で遊んでいました。

そんなわが子も幼稚園に通い続けるうちに少しずつ変わっていきました。そして気の弱かったはずのわが子が、私の目の前で大勢の子たちの中に入って走ってボールを追いかけているのです。よくここまで強くなってくれたと、私は感動して泣きそうになりました。一緒にいた妻は泣いていました。

とはいえいくらわが子の成長が見られたとしても、練習にまったくついていけないわが子にサッカーをさせるのは酷だと思いました。練習終了後にコーチと話してうちの子にはまだ早いと告げて、もうしばらく入会を伸ばしてもらおうと考えました。

しかし意外な展開となりました。

スクールにも他の子たちにも迷惑がかかりそうなので入会は諦める旨をコーチに伝えると、「入ってもらっても全然問題ないですよ」と笑顔で言われました。できない子は練習中に逃げ出したり泣き続けたりするらしいです。それをせずにずっと練習を続けたのですから、きっと大丈夫だと言ってもらえました。スクールも他の子も、迷惑だなんて考えていないとも言われました。

そのあとわが子に意思を確認しました。すると驚くべきことにわが子が「サッカーをやる」と言い切ったのです。これは私たち両親がサッカーをやらせたいと思っているのがわが子に伝わり、親の気持ちに応えようと無理しているのではないかと思いました。私は「無理しなくてもいいよ」と言ったのですが、それでもわが子は「やる」と言い続けました。

そして妻ですが、わが子が知らない子の中で走り回っていることがとてもうれしかったようです。少し前まで気の弱かったわが子が立派に成長した姿を見て、サッカーをやらせることでもっと強くなってくれると思ったようです。わが子がやりたいと言っているのですから、このままサッカースクールに入会させようと言いました。

以上のことがあって、わが子をサッカースクールに入れることになりました。

わが子の頑張りを褒める

本当にわが子がサッカーをやる気になったのかどうかはその時はわからなかったです。それでも入ることになった以上、本気でサッカーをやる気持ちにしなければなりません。

その日の晩、何よりも重要なことがありました。

夜にわが子が、「今日のサッカー(で自分のやっていたこと)はすごかった?」とわが子が聞いてきました。私たち夫婦は、「すごかった。(ミニゲームでは)大きな子に負けないように走って、ボールにも触っていたよね。すごかった。強くなったことがうれしくて泣きそうだったよ」と言いました。

この言葉にわが子は安心し、そしてとてもうれしかったようで、妻の腕の中で満足そうに目を閉じて笑顔になりました。

本人としては大きな子と一緒にやるミニゲームは怖かったでしょう。それでも負けずに走ってボールを追いかけたことは、わが子としては精一杯の勇気を振り絞った行動だったと思います。それを認めてもらったことがとてもうれしかったのでしょう。

もしここで「まだサッカーは初めてだから何もできなかったね」というような言葉をかけていたら、わが子は親の言葉にがっかりしてサッカーを続けることができなかったと思います。わが子が勇気を振り絞って頑張ったことを、親がしっかり見ていたと理解させることは絶対に必要でした。そしてそのことを褒めてあげることが大切だと痛感しました。

3歳や4歳の子供には、大人にとってほんの些細なことだと思えることでも、大問題である場合があります。この時のわが子の頑張りは絶対に無視してはいけないことでした。わが子にかける言葉を誤ったらわが子はサッカーをしなくなるどころか、親子の信頼関係も崩れてしまったかもしれません。

わが子とのサッカー練習

わが子とサッカーの練習をすることになるのですが、順風満帆とはとても言えないものでした。

月曜日に体験練習をして、その次の日に妻がわが子を公園に連れて行き、ボール蹴りの練習をさせました。わが子は45分もボールを蹴っていたようです。どのようなことをしたのか具体的にはわかりませんが、長い時間ボール蹴りの練習ができたと聞いて、これからサッカーを頑張ってくれると思いました。

土曜日に私が仕事休みでしたから、わが子を公園に連れてサッカーの練習をさせようと思いました。

しかしまったく乗り気ではなさそうでした。

ボールはすでに1歳の時に買って家にあったのを持って行きました。カラーコーンはこの日のためにネットで購入しました。

この日の目的は以下です。

  • シュート練習の目的とやり方を理解させる。
  • 1対1練習の目的を理解させる。
  • ゆっくりでもいいのでドリブルできるようにする。

技術の向上は考えていませんでした。何をすればいいのか理解させるだけでよかったのです。

しかしわが子はほとんど練習をせず、自転車を乗り回していました。

「サッカーにはあまり興味がなくてやりたくない。それでも親がサッカーをやらせたいと思っていることは何となく理解できる。サッカーの練習をしないから親に申し訳ない」と考えているように思えたのです。こんな気を使わせていたとしたら、わが子に申し訳ないと心から思いました。

私は無理してサッカーをやらせる必要はないと思いました。怒ることはもちろんせず、残念に思うようにも見せず、その日は練習を諦めました。

次の日に日曜日にも、わが子には無理にサッカー練習をさせないつもりでいました。しかし突然わが子が「お父さん、今からサッカーの練習をする」と言い出しました。

その時の目は、親を喜ばせようと無理に言っているようには見えず、本気でやろうとしているように見えました。親に喜んで欲しいからサッカーをする気になっていると思っていましたが、いつの間にか少しだけサッカーが好きになっているように感じました。

前日は公園でわが子はほとんどサッカーの練習をしてくれませんでしたが、他の何組かの親子がサッカーをしているのをじっと見ていました。多くの子がサッカーの練習をしていることで、サッカーを子供がするのは普通だという意識が芽生えたのではないかと思います。また練習している子たちがとても楽しそうにしているのを見て、サッカーに興味が出てきた可能性もあります。

結局その日は小学校の校庭で、シュート練習と1対1練習の目的とコツを教えることができました。ドリブルの練習もできました。1対1の練習では私を抜いて(もちろん私は手を抜いていますが)ゴールにシュートを決めると、とても嬉しそうでした。

これだけできれば私的には充分だと思うところまで練習ができました。

スクールで2回目の練習に参加

サッカースクールの練習2回目は、前回よりもわが子は頑張りました。ドリブル練習も遅いですが他の子と同じようにできましたし、1対1も相手の子がわが子の動きを見守るだけでボールを取ろうとしなかったので、相手をかわしてドリブルしてゴールにボールを蹴り込むことができました。

ミニゲームでも他の子たちに負けないスピードで走ってボールを追いかけていました。

1回目よりは少しサッカーの練習に参加しているように見えるようになっていました。

1対1やシュート練習などをする場合、何をすればいいのか目的を教えたことがとても効果的だったようです。目的がわからなければ何もできませんから。

これから少しずつスクールの練習に慣れてくれると思います。

その後の練習

ドリブル練習ですが、最初はゆっくりでいいからとそれまでは言いながらわが子に教えていました。それを自主練習3回目から「なるべく速くやってみよう」と言うことにしました。そして見本を見せながらわが子にやらせるため、大人用のサッカーボールを買いました。

カラーコーンを置いてそれを回って帰ってくる練習では、私がドリブルしながら前を行き、わが子について来させる方法を取りました。

シュート練習では妻にボール出しをしてもらい、私がシュートして見本を見せてから、すぐにわが子にやらせるようにしました。

目の前で見本を見せながらやらせることで、わが子もわかりやすくてやる気も出たようです。

基本的に土日が私の仕事休みです。家に帰るのは19時過ぎなので、平日にわが子にサッカーを教えることができません。そのため妻に簡単なドリブルとパスの仕方を教えて、わが子と2人で楽しみながらボール蹴りができるようにしました。

このようなやり方でわが子も少しずつできるようになっていき、すぐにほとんどの練習についていけるようになりました。

 

3歳の初心者が入るには、これ以上ないくらい条件の厳しいサッカースクールの体験練習をしました。(私の地域には他にはわが子が入れるサッカースクールがありません)

しかしわが子は辞めたいということもなく、練習に参加してくれています。気の弱いわが子が嫌がらずに続けられた理由を考えてみました。

  • 体験練習の後でわが子の頑張りをしっかり褒めることができた。
  • 公園でサッカー練習に行って、他の子たちが楽しそうにサッカーをしているのを見てサッカーに興味を持たせることができた。
  • 体験練習後すぐに練習の目的とルールを教えることができた。
  • 父親も母親もどちらも精一杯わが子をフォローした。
  • 決して練習を強制しなかった。

以上のことでわが子はサッカーをやめることなく続けています。

初心者を条件の悪いサッカースクールに通わせているのですから、わが子へのフォローが大変です。しかし夫婦ともにこれからのわが子が成長するのを見るのが楽しいですから、苦労しているとは思っていません。この気持ちが一番大切ではないでしょうか。

これから先の活躍に期待したいです。

 

-運動3~4歳

Copyright© ゆうゆうき 子供のためにできること , 2022 All Rights Reserved.