赤ちゃんの成長が遅くても、運動神経が悪いわけではないことが多いと私は思っています。
赤ちゃんの成長が「早い」「遅い」と感じられるのは、寝返り、つかまり立ち、ハイハイ、歩行などですね。
これらの成長が早いと、運動神経がいいと喜んでしまうことがあります。半面、成長が遅いと、心配してしまいます。
しかし私が子育てをしている過程で、自分の子供やまわりの子供たちの様子を観察してみたところ、0歳児の成長スピードが違う大きな理由は、運動神経が「いい」「悪い」ではなく、性格によることが多いと思えました。
もしお子さんの成長が遅いことで、運動神経が悪いのではないかと心配している親御さんも、その心配は杞憂に終わることがほとんどではないかと思います。
目次
赤ちゃんの成長が早い理由
私は赤ちゃんの成長が早い理由は、性格だと思っています。
あまり例がないことでしょうが、赤ちゃんでもハイハイや歩行が「上手になろう」と考えて練習することもあります。そのような気持ちも含めて、動くことが大好きな赤ちゃんは、動かない子よりも成長が早いのです。
わが子はハイハイが驚異的に速かったです。1秒間に120cm進む超高速ハイハイで、家中を駆け回っていました。でもこれは運動神経がいいのではなく、ハイハイを速くしたい気持ちを持っていたからです。つまり性格なのです。
赤ちゃんは行きたいところに行くために、ハイハイをするのが普通です。しかしわが子は、ハイハイすること自体が楽しいようで、家の中を何度も何度も行ったり来たりして、ハイハイの技術を上げるために練習していたのです。
育て方でこのような子供にすることはできません。じっとしていない性格の親から生まれることなど、持って生まれた性格によるのです。私が大人になってもじっとしていない性格ですから、それが遺伝してわが子もいつも動き回っていると考えています。
「動くのが好きで、ハイハイも歩くのも速くなることも好き」というような赤ちゃんは、成長が早いです。つまり成長が早いために最も必要なことは、動くことが大好きだという性格なんですね。運動神経の良さは二の次である場合もあるのです
何事も怖がらない子は成長が早い
赤ちゃんにはそれぞれの個性があります。立つことに大変な魅力を感じ、執着する場合は、立つためのチャレンジを繰り返します。
座った状態よりも立っている方が、転んだ時に激しく倒れ込みます。これが怖いと考える子は、立ちあがってもなかなか歩くことができません。
立つまではかなり早い時期にできた子供でも、この恐怖を克服できず、つかまった物から手を離して歩行するまでに、大変な時間を要することもあります。
赤ちゃんが立つことや歩くことにチャレンジするには、転倒の恐怖を克服する必要があります。まだ立たないうちから転倒することを学ばせることと、転んでも怪我しないような床にすることで、転倒の恐怖は克服させることができます。
赤ちゃんが歩く時に大切なこと 立つ前にたくさん転がらせましょうという記事を書いていますので、是非ご覧ください。
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しかしそれでも、なかなかつかまった物から手を離すことを躊躇う子はいます。これは性格によるものなので、暖かく見守っていけばいいでしょう。
積極的に動き回る
ハイハイも歩行も同様ですが、できるようになってからどのくらい動き回るでしょうか。
ハイハイができるようになっても、あまり積極的にハイハイで動き回らない子もいます。歩くことができるようになっても、なかなか積極的に歩き回らない子もいます。
これは完全に性格によるものです。動くことが楽しくてたまらない子は、いつも動き回っています。
わが子は最初の一歩を踏み出してからちょうど1ヶ月後には、靴を履いて外を歩き回るようになりました。1ヶ月で重くて硬いシューズを履いて歩き回ることができるようになったのは、家の中を毎日大変な量歩き回っていたからです。
歩き始めから普通のシューズを履いて外を歩き回るまでに1ヶ月であることは、かなり早い成長だと思います。しかしそれは運動神経がいいからではなく、歩き回る量がとても多いことで、歩行技術が早く上達したと私は考えています。
体重が軽い赤ちゃん
体重が軽い赤ちゃんは、成長が早い傾向にあります。
食事量が多くても動き回る赤ちゃんは贅肉が付かずに体が軽くなります。
わが子は8ヶ月時には腰にくびれができるほど贅肉がそぎ落とされました。いつもハイハイで動き回っていたことが原因です。
ハイハイをし始めると、わが子はいつも動いていると思っている親御さんは、多いのではないでしょうか? ところが誰もが同じようにいつも動いていると感じていても、一日に動き回る量は、赤ちゃんによって大きく違います。
わが家に、わが子と同じ月に生まれた赤ちゃんを連れた友人が遊びに来ました。生後9ヶ月のころです。ちょっとぽっちゃりした赤ちゃんでしたが、わが家ではあまりハイハイをしませんでした。
友人によると、自分の子供はたくさんにハイハイしていると思っていたようです。しかしわが子がLDKをいつも行ったり来たりして動き回っているのを見て、驚いていました。
日頃しているハイハイの様子について話しをしたのですが、その人は私の子供は、自分の子の3倍以上は動いているだろうと言っていました。
誰もが自分の子は普通に動き回っていると思っていることが多いのですが、実際は運動量が赤ちゃんによってかなり違うようです。
動き回るのが好きで運動量の多い赤ちゃんは、スリムです。細いから動きやすいです。動きやすいからさらに動き回ることが楽になります。軽快に動けるので、さらに運動量が増えるのです。
このように、動くことが好きな子はたくさんのハイハイをしますし、歩くようになればたくさん歩きます。その結果、運動能力も向上し、成長も早くなっていくのではないかと思います。
何事も全力で行う
わが子の性格を一言で表すと、何事も全力で行うということです。
生まれて一週間で、多動と思うしかないくらい手足を全力でばたつかせていました。
息を切らして怖いくらいの真剣な表情をして、全力で15分くらいは動きまくっていました。手足を動かすスピードですが、絶対に大人ではできないスピードだったのです。小さな短い赤ちゃんの手足だからあれほど速く動くのであって、大人が真似しても、とてもあのスピードにはかないませんでした。そのくらい素早く手足を動かしていたのです。
母乳を飲むのも全力です。全力過ぎて、むせてまったく飲めないのです。仕方がないので哺乳瓶を使って出る量を調整して飲ませていました。
(この様子について赤ちゃんの体重が増えない対策 哺乳瓶を使ってみましょうという記事を書いています。興味のある方は是非ご覧ください。)
ハイハイもいつも全力でした。そのため超高速ハイハイをするようになりました。
歩き出したばかりは、自分でコントロールできないスピードで歩くので、転倒回数がすさまじかったです。たくさんの距離を全力で歩き回るため、走ることができるのもあっという間でした。
このような性格の子供なので、わが子は歩き出してからの成長が早いです。
しかしそれは運動神経とは別のものなのです。誰でもできることが早くできても、運動神経がいいわけではないことがあります。赤ちゃんの頃に成長が早くても、いつかは絶対に追いつかれることがほとんどです。
わが子については、運動神経がいいから成長が早かったわけではないと私はいつも思っています。
歩き始めから走り出すまでの期間はとても短かったです。走り始めのころのわが子と同じくらいの体の小さな子供が、家の外で走っているのを見たことはありません。
しかしそれは運動神経がいいのとは別で、先ほども触れたとおり、私が大人なのにいつも走っているような性格ですから、その性格が遺伝して、その結果わが子の成長が早くなっているのだと思っています。
まだ1歳のうちに物を投げたりすると、「将来はプロ野球選手だな」という話がすぐに出ます。誰でも成長が早いと、優れた人間になると思う気持ちはあるでしょう。
私は、普通の赤ちゃんよりも早くできることがいくつかあるわが子を見て、「まだまだ運動神経がいいとは限らないな。普通の子だろうな」と思うようにしています。
赤ちゃんや幼児の時に優れた運動能力を見せることがあっても、成長が早い部分があったとしても、それは性格によるものであり、ずっとそのアドバンテージを保てないのではないかと思うからです。
わが子のように、0歳からムキになって動き回る子であれば、同月齢の子よりも成長が早いのは当たり前だと思うのです。
私は一人の親として、当然わが子に期待はしますが、過剰な期待はしていません。
まとめ
赤ちゃんの時に早く歩いたという子供でも、大きくなってから運動神経が良くないという話はよく聞きます。
私の知り合いでも、8ヶ月で歩いたとい言われている子がいました。確かに生後8ヶ月で歩くことはすごいことですが、その後の成長は決して早くはなかったようです。
逆に歩くのが遅かった子でも、小学生になったら運動神経がとてもよくなった例もたくさんあります。
赤ちゃんの時に成長が早くても、運動神経がいい子に育つとは限らないですし、成長が遅くても運動神経が悪いとは限らないのです。