わが子をピアノ教室に入れたのは3歳10ヶ月でした。
ピアノ教室に通い始めてから4ヶ月後には、両手で同時に鍵盤を叩きながら演奏することができるようになりました。わが子にピアノを習わせた経験から、習わせる時期をしっかり考えて決めることがとても大切だと実感しています。
ピアノは習い始める時に最低限必要な能力があります。それが備わってからピアノを習わせたわが子は上達スピードがとても早いのです。
目次
ピアノが習える条件
わが子が両手で同時に鍵盤を叩いて弾けるようになったのは、習い始めて4ヶ月ちょっとでした。順調に上達しています。
わが子にピアノを習わせる時期は年齢で決めませんでした。ピアノを習ってもすぐに上達するだけの心身の成長が見込まれたと感じられた時に、わが子にピアノ教室に入れました。
子供の能力を見極めずにピアノを習わせても、上達がとても遅くなり時間と費用がムダになってしまいます。そうならないためにもピアノを習い始める時期は慎重に検討したほうがいいです。
ピアノは早い時期から始めると絶対音感が付きやすいと言われています。そのような情報を目にすると、少しでも早くピアノを習わせたいと思う親御さんもいるのではないでしょうか?
しかしも習い事の中でピアノだけは、習い始めるための基本的な能力が備わってから習わせたほうがいいです。年齢は関係ありません。能力です。
私は以下のような能力が身に付いた時に、わが子をピアノ教室に通わせることを考えていました。
- ずっと椅子に座って待てるだけの忍耐力がある。
- 好きなことを30分続けられる集中力がある。
- 指先が小学生並みに器用である。
- 音楽が好き。
- ピアノを習うことができる知能が備わっている。
- 人見知りではない。
この条件をクリアしてからピアノを習わせたわが子は順調に上達し続けていますから、この条件でピアノを習わせるのは間違っていなかったと思っています。
1)と2)の忍耐力と集中力は絶対に必要です。わが子は市役所の手続きで30分くらい椅子に座って待つような場合でも、駄々をこねずにおとなしく待つことができました。
そして好きなことに対してはわが子は大変な集中力も持っていました。
2歳の頃に動物園のオランウータンの檻の前で40分の間、じっとオランウータンを観察していたことがあります。3歳半にはひらがなの勉強を30分以上は続けられました。
忍耐力と集中力はピアノを習うことのできるレベルだと判断していました。
3)の指先の器用さはとても大切です。弾きたいのに思い通りに指が動かなくて失敗することが多いと集中力が途切れることにもなりますし、弾くのが楽しくなくなります。
ある程度の指先が器用になってからピアノは習わせたほうがいいと思います。
わが子は箸を大人と同じように使っていました。正しい持ち方でペンを握って絵も上手に描きます。多くのことが大人と同じようにできるので、ピアノを弾くだけの指先の器用さはあると判断しました。
4)の音楽が好きなこともとても大切な要素だと思っています。
ピアノ教室に通い始めたら日々家庭での練習がとても大切になります。音楽が好きでなければピアノを弾くのも好きになりません。
わが子は歌を歌うのもダンスも大好きでしたから、ピアノが弾けるようになったらきっととても楽しくなると思えました。
5)のピアノを習うことができる知能が育っていることは何よりも大切かもしれません。
ひらがなが読めることや右左がわかることなどはもちろんのこと、先生に言われたことは完璧に理解することができなければなりません。そして譜面を読んで理解して瞬時に譜面通りに指を動かさなければなりません。
これが優れているかどうかで上達スピードが大きく変わります。
またレッスンを受けている時にふざけることはご法度だという意識も持つ必要があります。家での練習でもふざけないでまじめにしなければなりません。
わが子はピアノ教室に通い始めてから4ヶ月間で計16回のレッスンでを受け、2回だけ少しふざけた様子を見せたので連れて行った妻(母親)が少しわが子を叱りました。
しかし集中力を切らしたのはそれだけでいつも30分のピアノを弾くレッスンを集中してしっかり受けています。
やるべきことが理解できることは最低限必要な要素です。
6)人見知りでないことも重要です。
わが子はこれが最後まで引っかかっていてピアノを習い始める時期が半年以上遅れました。
知らない人にマンツーマンで教えてもらうのは人見知りの子にはかなり難しいことです。わが子が幼稚園に行って友達や先生に慣れるまではピアノ教室に通わせるのは見合わせていました。
人に慣れるまで約半年間待ったからこそわが子はピアノ教室に行くことが嫌だということがなかったのです。
子供の能力の見極めと同じくらい重要なこと
子供の成長を見極めてピアノを習わせることは大切ですがピアノが上達するには他にもとても重要なことがあります。それは親が子供の自宅練習に付き合うことです。親の能力(やる気)が必要です。
私の妻(わが子の母親)はピアノがまったく弾けませんでしたが、子供がピアノ教室に通い始めて自宅に購入したピアノが来た時から、独学でピアノを練習して子供に教えられるレベルになりました。
どの指を使ってどの鍵盤を叩くかは妻がすべてわが子に教えています。また自作の譜面を作って粘り強く子供に譜面の読み方も教えています。妻のわが子にピアノを教える意欲はとても高いのです。
この結果わが子はピアノを弾くのが好きになり、ピアノ教室に通い始めてから2ヶ月後には毎日ピアノを自宅で弾く練習をするようになりました。
習い始めて3ヶ月後からは毎日最低20分はピアノを弾きます。40分以上ピアノを弾くこともあります。しっかり練習するのでわが子は毎日すごい勢いで弾く技術が伸びています。
またわが子はどんな曲も譜面を見て弾いています。譜面がないと弾けない曲もたくさんあります。
譜面を読んでピアノを弾くという基本が身に付いていることがとてもうれしいです。
自宅で子供がピアノの練習をするのをフォローすることがとても大切だと実感しています。
体験レッスンをしてみましょう
多くのピアノ教室は体験レッスンをしてくれます。わが子もやってみました。
この時に重要なのは希望をしっかり伝えることです。
わが子は3歳でピアノの体験レッスンを受けましたが、本来なら3歳だとリトミックしかできないと決めつけられて、ピアノを弾かせてもらえない可能性があります。体験レッスンがリトミック中心になってしまうかもしれません。
私としてはわが子がリトミックではなく、ピアノを弾くレッスンが最初からできるかどうかを先生に確認してもらいたかったです。そのためわが子の特徴と能力を先生には伝えておきました。
その甲斐あってわが子は5歳くらいの子が行うことを、体験レッスンでさせてもらえました。
最初からピアノを弾くようなレッスンを希望される方は、あらかじめそのような希望を先生に話しておき、それに耐えられるかどうかを確認してもらうといいでしょう。
その後も先生はわが子を3歳児だと思わずなかなかのハイペースでガンガン進めてくれています。教える先生もついていくわが子もすごいなあと思っています。わが子と先生の相性は良さそうです。
このように体験レッスンは先生との相性を見るためにもとても重要です。
先生がどのような人なのかは体験レッスンで見極めなければなりません。
3歳くらいの子供に対しては優しくてあまり生徒の技術の向上にこだわりを持たない先生もいるようですし、生徒が高いレベルになってくれることを真剣に考えてくれる先生もいます。
音大を目指すならば生徒を真剣に教える先生でないとダメですね。これは話していると何となくわかります。
わが子の通うピアノ教室の先生は優しい方ですが、本気でピアノの技術を学ぶべきレベルに達した時にはきっととても厳しい指導をしてくれると思います。
わが子を教えてくれる先生ならば、本気で音大を目指すことになったとしてもその技術をしっかり教えてくれそうだと思えました。
いろいろなことを書いてきましたが体験レッスンを受ける場合のポイントをまとめます。
- 年齢は(生後何歳何ヶ月かも)必ず伝える。
- どんなことができるのかできるだけ細かく子供の能力を伝える。
- リトミックでいいのかすぐにピアノを弾かせてもらいたいのか決めておきそれを伝える。
- 自分の希望しているレベルにしてくれる先生かを見極める。
漠然と体験レッスンを受けるのではなく、しっかりと多くのことを要求して確認することがとても大切です。
早い時期からピアノを習わせる必要はある?
私はわが子がピアノ教室に通わせられる最低条件の時期が来るまで待ち続け、その時期が来た時には迷わずピアノ教室に入れました。わが子にとってはこれ以上ない早さでピアノを習い始めたことになりますがこれには理由があります。
ピアノを習わせると頭が良くなるとか絶対音感が身に付くとか言われることがあり、それらの効果は早く習わせた方が大きいという説もあります。
私が小学生の頃にこれを肯定する経験をしていました。
同級生にピアノがとても上手な女の子がいました。小学3年からあらゆるイベントの伴奏はすべてその子が請け負っていました。中学になっても3年間ずっとその子がすべての伴奏をしていました。(田舎ですからピアノを習える環境がほとんどなかったのです)
その子はスポーツもできたし何よりも頭がとても良かったのです。
その子はかなり小さい時からピアノを習っていました。早くからピアノを習うと何でもできるようになるのかなあと子供心に思った気持ちを今も持ち続けています。
ピアノを習うだけの成長をしていないうちからピアノを習わせるのは絶対に反対ですが、条件がそろったらすぐに習わせればデメリットはほとんどないと思います。そして「絶対音感が付く」「頭が良くなる」などのメリットがあるかもしれないのです。
わが子ですが3歳10ヶ月からピアノを習わせて、5か月後の4歳3ヶ月の時にピアノ教室のレッスンに立ち会いました。その時に先生の出した音をわが子は一発で正しく答えていました。
まだ確定ではないですが絶対音感が身に付きつつあると感じました。
またピアノを弾くということは集中して真剣に取り組む必要があります。幼児期からそのような体験をすると集中力が身に付くと思っていました。そしてこれはピアノを習い始めてから4ヶ月間で実感できています。
4歳になったばかりのわが子は毎日集中して家で練習するので、4歳2ヶ月にはオルガン・ピアノの本1の後半の両手弾きの曲を、1週間にに2曲以上のペースで弾けるようになっていきました。
この年齢ではすごいことだとピアノ教室の先生にもびっくりされました。これは毎日1時間くらいピアノを習う子ならばあり得る話だそうですが、毎日30分程度の練習ではかなり難しいことだそうです。
これができるには集中力が絶対に必要です。わが子はピアノを弾く練習をすることで4歳でも集中力がぐんぐん高められているのです。
集中力を持って物事を観察できるようになったので絵も上手になりました。幼稚園の作品展でわが子の描いた絵と粘土で作ったオブジェは、クラスでダントツに上手にできていました。
わが子は早くからピアノを習ったことで集中力が高まりました。もっともっと高くなってくれればいいと思っています。
少しでも早い時期にできることが増えると能力が上がるとわたしは思っています。
まとめ
○○歳になったからなったからピアノを習わせようとか、友達が習い始めたからうちも習わせようなどと考えずに、お子さんの能力でピアノを習わせる時期を決めると上達が早いです。
また親が自宅で子供にピアノを教える気持ちが強いと上達も早いです。
わが子にピアノを習わせた経験から以上の2つがとても大切だと私は実感しています。
幼児期の成長はお子さんによって大きく異なります。お子さんに合った時期にピアノを習わせてあげましょう。
そして習わせることを決めたらお子さんを精一杯フォローしてあげましょう。