わが子の子育てに歩行器は使いませんでした。
使わせなかった理由は以下です。
- 「歩行器を使っても問題ない」という意見はあるが、何となく歩行器は問題があるように思えた。
- 歩行器で遊ばせることに魅力を感じなかったので使う理由がなかった。
私は現在4歳になるわが子を見て歩行器を使わない育児をして正しかったと思っています。
あくまで個人的な意見ですが、私がそう感じた理由を説明させていただきます。
目次
歩行器を使うと本当に問題があるの?
歩行器を発売しているメーカーは歩行器を長時間使わないように警告していることがあります。
赤ちゃん用品メーカーであるCombeでは歩行器の使用時間を1回20分程度以内で1日の合計時間が1~2時間以内としています。発売メーカーが一日の使用時間の制限をつけている時点で歩行器がまったく無害安全とは言い難いように感じてしまいます。
少なくとも毎日長い時間使用すると害がある可能性があり、短い時間でも体に負担はかかっているという可能性はあると思います。
わが子には「歩行器を使わせなかった」「なるべく立ち上がるのを遅らせた」という育て方をしてきました。その結果わが子は4歳までにO脚(ガニまた)になったこともX脚になったこともありません。ずっとストレートの足でした。そして4歳ですがまわりの子よりも圧倒的に足が長いです。「何となく長い気がする」のではなく明らかに長いです。
歩行器を使わせたり早く立ち上がらせると足や腰に負荷がかかると言われることがあります。しかしそのようなことをしてもまったく問題ないという意見もたくさん見られます。
子育てをして行く以上は歩行器については次の3つの中から答えを選ばなくてはなりません。
- 歩行器を使うと足腰に負担があるという意見を信じてなるべく使わせないようにする。
- 歩行器を使っても問題ないという意見があるのでそれを信じて使わせる。
- 歩行器を使うか使わないかなどどちらがいいのか考えることもない。
この記事を読まれた方は歩行器について興味のある方がほとんどだと思いますから、「使わせるべきか使わせないべきかどちらがいいのか興味がない」ことはないと思います。
つまり歩行器が害を及ぼすか及ぼさないかどちらなのか知りたいのではないでしょうか?
4歳になったわが子が歩行器を使わせずそして早く歩かせなかったことで感じているメリットを紹介します。
わが子は先ほども書いているように「歩行器を使わせなかった」「なるべく立ち上がるのを遅らせ」たという育て方をしました。
意識的に立たせるのを遅らせて赤ちゃんの時に足にかかる負担を減らすように育てました。
このことはつかまり立ちは急ぐ必要はない。わが子を早く立たせようとは考えません。という記事に詳しく書いていますから興味がある方は是非ご楽ください。
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つかまり立ちは急ぐ必要はない。わが子を早く立たせようとは考えません。
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私は赤ちゃんの時はなるべく足腰に負担を掛けないように育てるというやり方を実践してきました。リンク先の記事にもあるようにO脚にも.X脚にもならずにわが子は育ちました。これはつかまり立ちを阻止しただけでなく歩行器も使わせなかったことも一つの要因ではないかと考えています。
そのような育て方をして4歳になって気付いたことは「足がとても長い!」ということです。
これはO脚やX脚にならずに素直に足が成長したことも要因の一つではないかと考えることもあります。
歩行器を使う一般的に言われるデメリット
歩行器を使うと起きるデメリットを調べてみましたので以下にまとめてみます。
つま先で歩く感覚を覚えてしまう
歩行器は体が倒れないように支えてくれます。体重も歩行器に支えられており、足に体重がほとんどかかりません。そのため足で体重を支えるだけの筋力がなくても直立で歩行することができてしまうようです。
立つことを覚えていない状態で歩行器を使うとつま先立ちする癖が付いてしまう可能性があると言われています。
つかまり立ちは自分の足で体重を支えなければなりません。踵をしっかりつけて立つのが当たり前になります。しかし歩行器は体を吊り上げることで足にかかるはずの体重を大幅に減らします。
前に進むためには足を動かすのと同時につま先で地面を蹴ります。地面を蹴ることが主流になるためつま先立ちで立つ癖が付いてしまうとのことです。
爪先立ちで建つ癖が付くとつかまり立ちする時はいいのですが歩くことが困難になります。つま先で立っていてはつかまった物から手を放しても立っていられないからです。つかまり立ちから歩行に進む過程でつま先立ちする癖が付くと、歩行するまでにはまず最初につま先立ちする癖を直さなければいけません。それに時間がかかる分だけ歩行するまでの時間も延びてしまうように思えます。
歩行器ごと落下する
歩行器では簡単に移動することができるため思いのほか遠くまで赤ちゃんが移動してしまうことがあるようです。いつの間にか玄関まで移動して上り口から土間に落下して怪我をするとか、階段から落下するなどの事故が多発しているようです。
歩行器を使っている知り合いでは使用理由の一つが家事をする時に歩行器に載せておきたいことがあるようです。歩行器に乗せて歩き回らせると一人でグズらずに遊んでくれるので重宝しているようです。
確かにこれは多くな魅力かもしれません。
しかしこの場合は赤ちゃんをしっかり監視できないので、思わぬところまで移動して転落することもあるかもしれませんから注意が必要です。
歩行器を使わせなかった私が感じるデメリット
わが子には歩行器を使わせませんでしたがもし使った時に考えられるデメリットを挙げてみます。
ハイハイしなくなる
赤ちゃんの本能として移動手段を得たいという願望があります。寝たり座ったりしているだけでなく自分の力で行きたいところに行くことを望みます。
歩行器を使うと簡単に移動できるため歩行器に夢中になってしまうことが考えられます。
ハイハイは慣れないと手足を同時に動かす感覚掴めずスムーズに行うことができません。成長が未熟である赤ちゃんにとってハイハイは手と足を連動させて動かすとても高度な運動なのです。
多くの赤ちゃんはハイハイを極めることがありません。スムーズできれいなハイハイができる子供は少ないのです。そのようなハイハイでは気持ちよく動き回ることができません。
しかし歩行器は体重を支えることなく簡単に気持ちよく動き回れます。
ハイハイ初期やハイハイをする前に歩行器を使うと簡単に移動できる歩行器の方がいいと考えて、難しくて面倒なハイハイをする意欲を失うことがあります。
また歩行器での歩行は当然のことながら立った目線の高さになります。
赤ちゃんにとっては立ち上がって視線が上がり遠くまで見渡せることはとても魅力的なことなのです。ハイハイよりも歩行器を好む理由はここにもあります。
以上のことから歩行器を使うとハイハイする意欲を失う可能性があるのです。
ハイハイにはたくさんの効果があることを「わが子にたくさんハイハイさせた」私は実感しています。このことは高速ハイハイで赤ちゃんの運動神経が大きく向上! 重要性と効果を紹介という記事を書いていますので、ぜひご覧ください。
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転倒した時に体を守れない
赤ちゃんハイハイ期に転倒に対する防御を学びます。ハイハイの最中に転んだりハイハイからお座りする時に転倒したりします。この時に転倒に対する対処方法を学びます。
ハイハイやお座りで転ぶ場合ひどい転倒になることはありません。ここでしっかり対応を学ぶべきなのです。
しかしハイハイしないと立った状態からの転倒をいきなり体験することになります。最初にひどい転倒をすると怖がってつかまった物から手を離せなくなることもあり、結果的に歩行するのに多くの時間を必要とすることにもなります。
ハイハイをたくさんして立つ前にたくさん転がることで転倒に対する対処方法を覚えることがベストです。歩行器を使うとこの経験ができなくなる可能性があるのです。
歩行器よりも手押し車がいい
歩行器を歩き出すきっかけに使うことは悪いことではありません。しかし歩行器を使うのであれば手押し車を使う方が安心できるのです。
手押し車は歩行器と違い体重までも支えてくれるものではありません。そのため手押し車は歩行器よりも価格も安くて安心して使うことができます。
立てなくても歩くことができるのが歩行器ですが、手押し車はつかまり立ちができなければ使うことができません。立てない状態で歩くことをさせてしまうマイナスはとても多いですから、立てるようになったらどちらを使ってもいいとも言えます。しかし費用の面でも手押し車の方が安いですしおかしな癖を付けてしまう恐れがある歩行器よりも手押し車を使うことがベストだと私は考えます。
手押し車を使っての歩行の促進について手押し車を使うことで赤ちゃんが歩く! 手押し車は必要? デメリットはない?という記事を書いています。興味のある方はご覧ください。
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手押し車を使うことで赤ちゃんが歩く! 手押し車は必要? デメリットはない?
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歩行器についてのまとめ
あまりお勧めできないのは早く歩かせたいから歩行器を使うと言う場合です。早く歩かせることで得られる効果は何でしょうか。
二足歩行する人間は高度な文化を築きました。二足歩行が知能を高めたという説もあります。二足歩行することで赤ちゃんに新たな刺激がもたらされ脳にもいい影響が出るという説もあります。
しかしそれは充分にハイハイした後でもいいと思います。ハイハイ期を短くしてまで歩行を早める必要はないと私は考えました。ハイハイは現在では赤ちゃんの成長にとても大切なものいう考えが主流です。それを捨ててまで二足歩行させることは健全な成長のマイナス要因になる可能性があるように思えます。
この記事は私の個人的な意見を描かせていただきましたが、いずれにしろ歩行器を早く歩かせたいという親の気持ちだけで使うことはあまり好ましくない気がします。