わが子も3歳を過ぎて我慢することができるようになったと思えます。
わが子以外を育てたことがないので、他の子の様子はまったくわかりません。そのためインターネットで調べたり、知り合いに聞いたりしてわが子が我慢できずに泣く頻度が多いのか判断してみました。
結論から言うと、わが子は泣く頻度が多いわけではないようです。ただし泣くときの理由が、他の子とはちょっと違っていることがわかりました。
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わが子が泣いた
わが子が3歳2ヶ月の時、朝パンを食べていました。私が朝食を終えた時に、わが子は自分の食べていたパンの袋から、パンを一つ取り出して、私に差し出してきました。私は食べたばかりでしたから、「ごめんね、おなかいっぱいだから」と言いました。するとわが子は、くるりと背を向けたと思ったら、泣き出したのです。
1分くらいで泣き止んで笑ってくれるようになったのですが、かなり考えさせられました。些細なことなのに簡単に泣いてしまうと感じたのです。他の子に比べで、我慢することを知らない子になってしまったのではないかと、少々不安になりました。
そこで私は、3歳の子供がどのくらい泣くのか調べてみました。
その結果、わが子は泣く頻度が高くはないことがわかりました。ただわが子は少し変わった子のようです。
わが子は特定のこと以外は、3歳児と思えないくらい我慢できているようなのです。そのため泣く頻度はかなり少ないと考えられます。
私たち夫婦は、わが子が危ないことをするのをできる限り止めないようにしています。そのためわが子が転倒、転落するのはかなりの頻度で起きています。そんな時でも、わが子はよほどのことがない限り泣きません。
この1ヶ月に痛みで泣いたのは2回だけ。ドアに足を挟まれて右足の人差し指がぱっくりと割れた時と、遊戯施設のレバーで指を挟まれた時です。
足の指がぱっくり割れた時は、医者に連れて行って縫ったほうがいいのではないかと思うレベルでした。指を挟まれた時は指の骨が砕けたのではないかと思いました。私たち夫婦はわが子の行動を抑制することは少なかったですが、それでもこの2件の怪我は、わが子が生まれてから最も大きなものでした。
足の指の件では爪がはがれてしまいました。大人でも痛くてたまらないレベルだったのですが、わが子は比較的短い時間で泣き止みました。
1ヶ月間にわが子は転倒、転落を100回以上しています。しかし先に紹介した2回以外は泣いたことはありません。痛みをしばらく我慢して、「痛かった」とつぶやくくらいです。
わが子のしていることに比べると、知り合いのお子さんは簡単に泣くことが多いように感じます。
しかし客観的に考えてみると、わが子が痛みに対してほとんど泣かないので、私たち夫婦の感覚が一般的な親御さんの考えと乖離していることに気付きました。幼児は少しでも痛かったり驚いたりしたら、泣くのは普通のはずです。
わが子は誰よりも多く転びます。3歳2ヶ月までの転倒回数は、1,000回は超えていると思います。家の中でも、素早く足元も見ずに走り回ります。転ぶことを恐れていないので、無茶なことも繰り返し行います。
ストライダーに乗っても、スピードが乗った時にわざとハンドルをジグザグに切ることがあります。そのため大転倒することも珍しくありません。しかし泣くことはほとんどありません。
私たち夫婦には、わが子が転んだくらいでは泣かないことが当たり前になっているのです。
知人に聞いたところによると、普通の3歳児は親に心配してもらうために泣くことも多いようです。泣けば親が優しくしてくれることを知っているのですね。
私はわが子のことを顧みて、親の気を引くために泣いたことがまったくなかったことに気付きました。
転倒して痛みを感じた時や何かにびっくりした時に、「この程度で泣くの?」と思ったことが一切ありません。それどころか「どうしてこんな転び方をしたのに、泣かないのだろうか? 痛いはずなのに」と思うことはしょっちゅうです。
わが子はおそらく泣いて親の気を引く必要性を、まったく感じていないのだと思います。
私たち夫婦はわが子に対して、これ以上できないくらい精いっぱいの愛情をもって接しています。邪険に扱うことは一切なく、いつもわが子に寄り添っています。子供を放置することもありません。そのためわが子にとって私たち両親は気を引く必要がない存在なのです。
子供が泣く理由の一つである、「親の気を引く」という行為が皆無ですから、泣く頻度はとても低いのです。そしてもう一つ泣かない理由があります。
わが子はいつも暖かく相手にしてくれる両親に対して、感謝の気持ちを持ってくれています。そのため泣いて迷惑をかけたくないと考えているようです。
転んで本当に痛そうな表情をすることがあります。痛みに耐えられず、泣く寸前になることもあります。しかしぐっと我慢します。そして「ボク、泣かなかった」と言います。わが子は痛くても泣かないことは、偉業だと理解しているようです。
そして泣かないことで親に心配をかけないで済んだことにも、満足しているようなのです。
そのような時は私たち夫婦は、必ず「えらいね、泣かなかったね、我慢したね」と褒めます。するとわが子はとてもうれしそうににっこりとしてくれます。
わが子にとっては転んだ時に泣いて気を引かなくても、親はいつもそばにいて優しく接してくれますし、泣かないことで親を喜ばせたいと言う気持ちがあります。そのため少々痛みを感じた程度では泣かないのです。
親子との関係をしっかり築けば、子供は3歳でも我慢する気持ちが強くなるようです。その結果わが子が泣いて親を困らせることは、普通よりもかなり少ないと思われます
わが子が泣く場合
そしてちょっと厄介なのは、わが子が泣く場合です。
冒頭でわが子は特定なことでは泣くと書きました。この特定のこととは、親が自分の思いを受け止めてくれなかった時です。
わが子は、親にこうして欲しいと思うことがあり、その結果が自分の予想と違った場合に泣くようです。
とはいえ日常生活ではそんなことはいくらでもあります。親が思った通りのことをしてくれない場合、何でもかんでも泣くわけではありません。どうやら親が自分の気持ちを軽く考えていると感じた時に、泣くのではないかと思われます。
冒頭のパンを差し出した時の場合は、パンをあげたのに私(父親)が、わが子の相手をするのが面倒だから、ぞんざいな態度を取ったと思ったのだと想像します。決して私としては、適当にあしらったつもりはないのですが、本人にはそう感じられたので泣いたのではないでしょうか。
私はその事件の前に、わが子がどんなことで泣いたのか思い起こしてみました。
直近1ヶ月で思い出したのは、まだ朝の6時にわが子が遊戯施設のある店に行きたいと言い出した時のことです。まだ店が始まっていないから今はいけないと言ったら泣きだしました。まだわが子は時間の概念もわかっていない年齢ですから、おそらく嘘を言われたと思ったのではないかと推測します。
この2件はいずれもすぐに誤解が解けたので、すぐに泣き止みました。
それでも自分の思いを受け止めてもらえなかった時に泣くので気が抜けません。
私たち夫婦はわが子を適当にあしらうことはありません。それだけは細心の注意を払っているのですが、3歳の子供にとってはほんの些細な私たちの態度で、冷たい態度だと感じることがあるらしいのです。
わが子は3歳にして、人の心を見透かすことかでできるちょっと怖い子供です。しかしそれもまだ完全ではないため、誤解してしまうことも多いのです。
知り合いの子に対して、「どうしてこんなことで泣くのだろう?」と私が不思議に思ったはよくあります。しかしわが子が泣いた時だって他の子の親にしたら、「今の(この子の親の)行為のどこに、泣く要素があったのだろう」と不思議に思うかもしれません。
他の子が泣くときに泣かず、他の子が泣かない時に泣く。わが子はあまりにも繊細で感受性が高いため、それを理解していない人と付き合うのは大変かもしれません。
子供の付き合い方と泣き方
わが子の場合ですが、親が自分を放置することなくいつも相手にしてくれます。そのため気を引く必要はないですし、困らせないように少々の痛みを感じたくらいでは泣かないようにしています。親との結びつきが強いので、普通の子供のような泣き方はしません。
しかし親との絆が深いと、「裏切られた」「だまされた」「軽く扱われた」と感じた時の反動がとても大きいのでしょう。
これが私たち夫婦が、わが子を精いっぱい3歳まで育てた結果です。
むやみやたらに泣かない子になってくれたことはとてもうれしいです。
その代わり人に無視されるなど一人ぼっちになった場合には、きっととても寂しがるでしょう。親ができる限りの愛情を持っていつも接してくれるという、とても居心地のいい環境に身を置いているので、それに慣れ切っています。
そんなわが子ですから、私たち両親のいないところに身を置いた時が心配です。
幼稚園に通うようになって、他の園児の中に入れなかったり、理不尽な攻撃を受けたりした場合などは、幼稚園に行くのを嫌がったり悲しがったりして最初は大変かもしれません。
しかしどのようなことがあっても、わが子と同じように繊細で感受性の高い私たち夫婦ならば、わが子の気持ちが理解できることも多いでしょう。そのため最大限のフォローをしていけると信じています。