2歳からわが子にはたくさん歩かせたところ、様々な効果が感じられました。足も丈夫になりましたし疲れてよく寝てくれます。
私たち夫婦は自分の子供が毎日たくさん歩いてくれることを望みました。そしていろいろと考えて歩く気持ちを高めた結果、3歳前のわが子はとても元気に毎日外を歩き回ってくれるようになりました。
どのようにして歩くことが大好きにしたのか、そのやり方を紹介します。
目次
年齢による歩くべき距離
2歳や3歳になった時、毎日どのくらい歩けばいいのでしょうか?
調べてみると2歳で2km、3歳で3km歩くことを推奨する情報があります。また年齢+1kmを毎日歩くように勧めている情報もあります。その場合は2歳で3km、3歳では4kmにもなります。
しかし2歳で3km歩くことのできる子供は、どのくらいいるのでしょうか? おそらくほとんどいないと思います。
2歳とひとくくりにしていますが、2歳0ヶ月0日の子も2歳ですし、2歳11ヶ月31日の子供も2歳です。さすがに2歳0ヶ月0日の子供に、3km歩かせることはかなり難しいでしょう。おそらくそれができる子は、限りなく0に近いと思います。つまりネットで言われている「毎日歩くべき距離」は、現実とはかけ離れていることになります。
2歳で3km、3歳で4km歩くことを推奨しているサイトも多くありますが、その記事を書いた方が自分の子供をそれだけ歩かせていたのでしょうか? 私が調べたところ、2歳児に2kmや3km歩くことを推奨している子育ての専門家が、実際に自分の子供をそれだけ歩かせているという情報は得ることができませんでした。
個人のブログなどもで、2歳で3kmも歩かせている人はほとんど見つけることができません。一般的に推奨されている日々の歩行距離を満たしていない子供はおそらく95%を超えると思いますが、それでもどの子供も元気に成長していくのです。
できる限りたくさん歩かせることは必要だと思いますが、子供の性格にも影響されます。歩くことが嫌いな子は、親が歩くように誘っても歩こうとしません。
子供の気持ちや能力を無理してたくさんの距離を歩かせようとするのではなく、私は少しでもいいので楽しみながら子供と一緒に歩いてみました。
わが子が2歳11ヶ月の時、3kmは連続で歩いていました。1日だけのことではなくほぼ毎日歩いていました。
このような例はおそらく特殊だと思いますが、長い距離を歩けるようになったのには理由があります。おそらく多くのご家庭でも、子供の歩く距離を増やすことは可能だと思います。
そのやり方をこれから紹介します。
歩くようになるきっかけづくりと継続させる方法
外を歩くきっかけ作りが大切です。わが子の場合ですが、夜に歩くことが大好きになりました。
9月末になって夕方涼しくなり、夕食後にはまわりが暗くなります。暗くなった街を歩かせた時、街路灯などを見て「明るい! 明るい!」と興奮したのがきっかけです。暗くなった街に灯る街灯を見るのが大好きになったのです。それから毎日夕食後に、街灯を見るために外を歩くようになりました。
歩くことが楽しいと思うきっかけは、お子さんによって違います。
わが子はその後、寺にある手水舎に取り付けてある竜を見たいと言うようになりました。また家から500m離れた場所の地下道の階段を上り下りするのも大好きになりました。
歩き続けられた理由の一つが、それらの場所に行きたいという欲求を持ったことです。
適当な距離に、わが子が興味を持つような場所や建物があったので、それを目標に歩かせたのです。
きっかけを作ったら、歩くというイベントが楽しいものだと思わせるようにしました。いくら行きたい場所があっても、何日も続けて行っていたら、飽きてしまうでしょう。飽きる前に歩くことが楽しいことだと思わせたので、歩くことが習慣になったのです。
わが子にはどのようにして歩くことを楽しくしたのか、以下で説明します。
幻滅させない
歩くというイベントで子供を幻滅させないことが、とても大切なことです。
わが子は歩くのが楽しくなると、「歩きたい」と自分から言い出しました。そしてパパママが歩くのに付き合ったのですが、この時の子供に対する対応がとても大切でした。
付き合っている親が歩くのが嫌になるのが子供よりも先で、「もう帰るよ」と言ったら、子供は心底がっかりするでしょう。私たち夫婦は外にわが子を連れ出した以上、できる限り子供の要求に応えるようにしました。
またきれいな花を見て立ち止まった時など、子供が興味を持った物を観察している時に、「そんなの見ていないで、早く歩こう」などと言って、無理やり歩かせることは絶対にしませんでした。子供がせっかく歩くことに興味を持ったのですから、思う存分見せてあげました。歩くというイベントを楽しめるように精一杯頑張りました。
わが子の場合は、高いところに登りたがったら登らせます。水たまりに入りたがったら、靴が汚れる上に靴下まで濡れるような深さでも入らせたことがあります。靴を濡らすと後から気持ち悪くなると気付くことも勉強です。わが子は一度水たまりに入って靴を濡らしたら、その後二度と水たまりに入ろうとはしなくなりました。
何かを観察し始めたら、見たいだけ見させています。時には20分くらい、子供の観察に付き合うことがあります。夏場には蚊がいますから、じっと動かずに何かを観察しているわが子のまわりに飛び交う蚊を、夫婦でひたすら追い払い続けたこともあります。
とにかく危険なことと他人に迷惑をかけること以外は、子供の要求に応えるようにすることで、歩くことが楽しいと思い続けてくれました。
親が好かれること
わが子が外歩きが大好きになったのは、毎日両親が一緒に歩いてくれることがうれしいからのようです。わが子はママだけと遊んでも楽しみますし、パパだけと遊んでも喜んでいます。しかし二人同時に付き合うといっそう楽しいようで、はしゃぎっぷりが違います。
パパママが毎日歩くのに付き合うことで、わが子は歩くのが大好きになったのです。歩くというよりも、パパママと一緒に過ごす時間が楽しい気持ちも大きかったのです。
ママだけが好かれるだけでもいいとは思いますが、パパも子供に好かれることで効果は倍増しました。
両親ともに子供に大好きだと言ってもらえる存在になることはとても重要です。わが子は歩いているときいつも、「お父さん、お母さんと3人で歩くから楽しい」と言ってくれていました。
歩くときに意識しておくこと
疲れた時の対応
2歳3歳のわが子は楽しく歩くようになっても、疲れるとすぐに「抱いて」と言ってきました。
甘えている場合は、甘えさせるのも仕方がないと考えて抱くことがありました。しかしすぐに抱いてしまうと癖になるため、「頑張って歩こう」と言って歩かせることもありました。
抱いて欲しいと言った場合にも抱かずに歩かせることがありますが、この判断はなかなか難しかったです。
私の経験だと3歳前後のわが子は、3~4km歩くと満足しました。つまり1.5km~2kmで折り返すとちょうどいい距離になります。帰る途中で3km以上歩いた場合に抱いて欲しいと言いだした時には、無条件で抱いてあげてもいいと思っていました。
3歳になったのわが子は、毎日3kmほどの距離をいつも歩いていたのですぐに足が強くなり、簡単には抱いて欲しいと言い出さなくなりました。そのため普通に3kmほど散歩する場合は、抱いてほしいとわが子にせがませても、抱かないことが多くなっていました。
しかし子供が抱いて欲しいという場合、抱いてあげたほうがいいこともありました。
ある日わが子が歩いている最中に、抱いて欲しいと言ってきました。歩く前に途中で抱いてと言わない約束をしていましたし、歩いている時もそれを何度も確認しました。
その日は子供の言われるままに遠くまで行きました。往復4kmくらいあったと思います。「そこまで行くとすごく遠くなるよ。ちゃんと歩いて帰って来られる? 抱いてって言わない?」と何度も聞きました。わが子は「大丈夫」と言っていました。
しかし家まであと300mのところで、抱いて欲しいと言ってきたのです。
私はすぐに抱いてあげました。いくら子供との約束事だったとしても、2歳の子供が距離に対する疲労度を計算できるはずがありません。抱いてと言わないと約束しても、思いのほか疲れてしまったら抱いて欲しいと思うのは当然です。
抱いてあげたばかりは、わが子はちょっと下向きの視線で表情も固かったです。
今日は抱いて欲しいと言わないと約束したのに、抱いてもらったのです。申しわけない気持ちがあったと思います。
しばらくすると控えめに私の顔を、ちらっと見てきました。
すかさず私がわが子に笑顔で応えた時に、わが子の顔もひまわりが咲いたようにぱっと明るくなったのです。そのわが子のうれしそうな表情は、私は忘れることができません。
わが子は私との約束を守れなかったのですが、そのことについて申し訳ない気持ちがあったと思います。約束を破ったのに父親に嫌われなかったことを、私の笑顔で理解したのでしょう。満面の笑顔を見せてくれたことで、私は抱いてあげてよかったと心から思いました。
子供はただの甘えで抱いて欲しいということはあります。しかし本当に疲れて歩くのが嫌になることもあります。大人なら少々疲れたと感じても無理をして歩きます。しかし子供は疲れたらすぐに歩きたくなくなるのです。このことは理解したうえで、子供が疲れた時の対応をするべきでしょう。
正しい対応をすれば、子供は親を信用してくれるようになります。信頼関係が強くなることは、とても大切なことです。正しい対応を続けると、多くの場面で親の言うことを聞いてくれる、素直な子になってくれることを私は実感しています。
坂道は疲れる
地下道や歩道橋、急な坂をわが子は歩きたがります。そのような場所をたくさん歩いた後は、3km歩くと抱いて欲しいという頻度が上がります。
幼児が階段や坂道を上り下りするのはかなり体力を使うことを考えておくといいと思います。
たくさん歩かせる効果
わが子をたくさん歩かせたことで、私が実際に感じた効果を上げてみます。
よく食べる
わが子は毎日3km歩くようになってから、強烈にたくさん食べるようになりました。2歳で大人用の天丼をすべて食べ切ったこともあります。
たくさん歩くことは、たくさん食べることに直結します。好きな物ばかり食べさせず、たくさんの野菜や魚なども食べさせているのでわが子はとても健康です。
よく寝る
わが子が3歳前後の時の例ですが、昼寝を1時間したうえで、20時から朝の7時まで寝ます。トータルで12時間ですね。夜遅くまで起きていることもまったくなくて、就寝時間が固定できていますからとても楽です。
走るのが速くなる
歩くだけで鍛えられますが、わが子は必ず途中で走りだします。これがとても速いのです。2歳の時には3歳の子にも負けないくらいのスピードで走ります。
歩くことで間違いなく、走るのは速くなります。
階段の上り下りが平気になる
わが子の歩行ルートには歩道橋や地下道を歩くこともあるので、階段の上り下りが得意になりました。3歳前でも階段の上り下りは、大人のように簡単に一人でできていました。
痩せる
たくさん歩くのでわが子は痩せました。
痩せて体が軽いと運動しても疲れにくくなりましたし、動きが速くなりました。楽しく動けるのでますます運動が好きになりました。
幼稚園に入る前から太らせないようにすると、幼稚園でも元気に走り回ってくれそうです。その結果、ずっと太らずに運動が大好きな子になってくれるかもしれません。
これは一生においてとても大切なことだと思います。
知能が成長する
家の中とは違い、外に出ると新しいものを発見するなどの刺激をいつも受けています。この刺激が、脳を成長させると私は考えています。
わが子は言葉の発達や絵を描く能力がかなり高いですが、刺激をたくさん与えた結果だと思っています。
知育をするよりも、たくさん遊ばせて刺激を与える方が、頭がよくなるのではないかと私は考えます。
わが子は驚くくらいしっかり話をしますし、2歳で5歳並みの絵を描きます。
まとめ
私たち家族が子供と街を歩いている時にも、幼児を連れて歩いている家族はほとんど見ることがありません。子供を私たち夫婦のように、頻繁に散歩に連れ出す家庭は少ないようです。
確かにわが家でも毎日2時間も子供の散歩に付き合うことは大変です。それでも本気で子供のことを考えているで、面倒だとも思わずわが子を外に連れ出しています。むしろ天気が悪くて外に連れ出せない日の方が、親としてわが子を運動させられなかったので悲しく思います。
とても大切なことがあります。2歳後半のわが子は、多い時には1日4kmくらい歩くことがありましたが、それに付き合うには運動習慣のない大人ではなかなか難しいでしょう。
親が体を鍛えなければ、子供には付き合えません。
できればパパママも歩ける体力をつけておくことをおすすめします。