英語を教えるための英語DVDは、3歳のわが子にはオールイングリッシュよりも日本語で意味を教えるタイプのほうがいいと感じました。
わが子には1歳の時からディズニー英語の動画を見せていました。これは日本語が一切出てこないオールイングリッシュの教材です。最初は興味深く見ていました。すぐに不完全な発音ながらも歌を10曲以上は歌えるようになりました。
しかし3歳を超えてテレビ番組を見せるようになると、ディズニー英語の動画に興味があまりなくなったように思えました。
動画の1枚絵を見て何をしているのか理解しようとはしていますが英語の歌には興味がまるでなくなったようです。
ディズニー英語のプレイアロンぐとシングアロングは、日本語が一切出てこないオールイングリッシュのブルーレイです。この方が英語耳を育てられて効果的だと言われています。
しかしそれはわが子にとって1歳~2歳の時に有効であり、3歳くらいになるとオールイングリッシュの英語教材はあまり興味がなくなる期間ができるようです。
あくまでわが子の場合ですのですべてのお子さんに当てはまるわけではないと思いますが、英語教材は3歳くらいからオールイングリッシュタイプでは興味がなくなる子もいるようです。
絵本の読み聞かせに興味を持たない
わが子は絵本の読み聞かせに興味をまったく持たないのです。
自分から「これを読んで」と言って絵本を持ってきます。しかし私が読んでいる時にその言葉を聞いている様子はまったくありません。読んでいる途中で絵について質問してきますし次のページを自分でめくろうともしてきます。
それでもずっと絵本を読んで欲しいというわが子のリクエストがあれば、私は必ず応えてきました。しかしこれでは意味がないと思いストーリーを説明することにしました。
ストーリーを説明したのはミッキーマウスのジャックと豆の木という絵本です。
これはイギリスの童話である「ジャックと豆の木」をモチーフにして登場人物をミッキーマウスキャラクターに変えたものです。ミッキーマウスが大好きだったわが子が2歳半くらいのころに買ってあげたものです。
これを書いてある通りに読むのを止めて、ストーリーを説明することにしました。
「金の竪琴がいるから、太陽が光っていて野菜や果物が取れたんだよ。でも金の竪琴を誰かが盗んだから太陽が見えなくなって野菜や果物が取れなくなったんだよ」
「ミッキーたち3人も野菜が取れなくなってお腹がすいたね。だからこの絵のように困っているんだよ。食べ物を手に入れるために牛を売って食べ物を買うことにしたんだよ。でもミッキーは食べ物じゃなくて3粒の豆と牛を交換して帰ってきた。だからこの絵のようにドナルドが怒っているんだよ」
こんな説明をしているとわが子はとても興味深そうに話を聞いてくれました。今まで絵本を読んでいる時に真剣な顔で聞いていることが一度もなかったのです。
最後まで物語のあらすじを挿絵を使ってわかりやすく説明すると、わが子は「どんな話か分かった」と嬉しそうに言いました。
その後はその絵本を読むときもしっかりと話を聞いてくれるようになりました。
この絵本は3歳では読んでいるのを聞いているだけだと話の内容は理解できないでしょう。3歳ではまだ覚えていない言葉がたくさん出てくるので意味が理解できないのです。
意味が理解できなければ興味を持ちません。読み聞かせをしても心ここにあらずでしっかり聞いていないのは当然のことでした。
しかし意味が分かればしっかりと聞くようになります。わが子は意味もわからない物をじっと聞き入れている子供ではなく、意味が分かった時に初めて興味を持つ子供だったのです。
このような子供には理解できない内容の本を読み聞かせても、効果はあまりないようです。
英語学習も絵本と同じだと気付く
この時に私は英語の学習も同様だと思いました。
3歳になったわが子は妻と一緒にパソコンの動画を見ながら英単語を覚えるのが大好きです。その動画はイチゴの絵を見せて「ストロベリー」など英語の音声が発せられるものでした。
イチゴは英語でストロベリーと言うということがすぐにわかります。わが子は理解できることであればとても一生懸命に動画を見るのです。
オールイングリッシュの英語教材に興味がなくなったのは、最初はテレビ番組を見るようになりオールイングリッシュのディズニー英語が退屈になったのではないかと思いました。
しかしそんなわけではないようです。ディズニー英語よりも単語を覚える動画の方がはるかに動きがなくて退屈なのに、興味深く見入って単語を覚えていくからです。
どうやらわが子は何を言っているのかわからないオールイングリッシュの英語動画を見せても興味を持たないようです。
この英語はどのような意味があるのか日本語で説明してくれる動画であれば、わが子は興味を持って見てくれるのです。
オールイングリッシュの動画で耳を育てるので日本語は不要だと思っている人も多いようです。確かに「英語耳」は育ちます。
先月からアメリカ人講師の英語教室に通わせるようになりました。1歳からオールイングリッシュのディズニー英語のDVDを見ているわが子の発音を聞いて、講師の方は「Very Good!」と言ってくれます。
しかし聞こえてくる言葉の意味が分からないのに、3歳児が動画を見続けてくれることは稀だと思います。
確かに英語圏の子供たちは、英語だけを聞いて英語を覚えていきます。しかしここは日本です。日本語だけで生活が成り立っています。毎日大量に聞かせられる日本語を自然に覚えていくのが中心です。
そんな中で意味も分からない言葉を聞かされ続けても、興味は持たない子が多いでしょう。興味がなかったらその言葉を覚えたいとは思わない子が多数でしょう。
日本語で「ミカン」という物は英語で「オレンジ」と言うのだと理解させることが好ましいと思います。そうしないと興味を持たない場合が多いからです。興味を持たせるためには意味が分からないと無理な場合も多いのです。
学習し始めの2~3歳では、英語学習に興味を持ってもらわないと意味がありません。
わけのわからない言葉を聞いていてもそれは動画だけを見ていて言葉はまったく頭に入っていないのかもしれません。少なくともわが子はそうでした。
わかりやすい文字や動画や日本語で状況を理解させ、それを英語ではこのように発音するという流れを作った方がわが子にはいいようです。
ミカンを見せられてこれは英語で何なのか聞かれた時にどう考えるでしょうか。ミカンを見た瞬間に「オレンジ」と言えるように鍛えるべきだという考え方があります。そのためにオールイングリッシュの英語動画がいいと考えている人もいるようです。
しかしオールイングリッシュの英語を聞いた時は大人でも意味が分からなくて学習意欲を削がれることはないでしょうか?
私は絶対にオールイングリッシュの英語教材では英語は覚えられない人間です。理由は「そのような教材には興味を持つことができない」からです。これは幼児でも同様だと思います。
絵本の読み聞かせをする場合に意味も理解できていないのにじっと聞き入れてくれる子は、オールイングリッシュの英語動画が有効なのかもしれません。
わが子のように意味が分からない絵本の読み聞かせがしっかり聞くことができない子は、英語で何を話しているのかが動画で理解できるような物を見せた方がいいのだと私は考えています。
日本語や映像で状況を確実に理解させてから英語の発音を聞かせるような動画を見せ、簡単な言い回しや基本的な単語をある程度覚えたらオールイングリッシュの動画を見せるようにしていくのもいいのではないでしょうか。
わが子にはしばらくは日本語で状況を説明してから英語に訳すタイプの動画を中心に見せていくつもりです。
わが子が興味を持つやり方で遊びながら英語を覚えてくれたら素晴らしいと思います。